2020/10/15
Vaundyが10月10日、有観客&生配信ライブ【Vaundy 2nd one man live "strobo"】をZepp Hanedaで開催した。
8月30日に自身初となる無観客公演【Vaundy 1st one man live「大人間前夜」】を大成し、SpotifyのテレビCMに「不可幸力」が抜擢されるなど、今話題沸騰中のVaundy。本公演は5月に発売された1stアルバム『strobo』を引っ提げたものだ。チケットは即日ソールドアウトとなり、急遽有観客ライブに加え、スペースシャワーが手掛ける有料課金型ライブ配信サービス「LIVEWIRE」と、「OPENREC」から生配信が行われることも決定。そんな2020年、最も勢いがあるVaundyのパフォーマンスを今回紹介していく。
開始時間になり、暗転するとSE「Audio 001」が流れる。そのままオープニング楽曲「灯火」でライブの幕が開いた。視点をぼかすカメラワークと暖色系の照明でVaundyを魅せていく。続いて披露された「不可幸力」では、また音源とは違って、荘厳なベースラインや力強いハイハットオープンといった生の楽器の音が引き立っていた。そして7thコードのお洒落なギターサウンドが特徴の「life hack」では、ブルーを基調とした照明の中、観客が立って手拍子をするなど序盤から会場そのものが息をしていく。
「今日は僕の日ではありません、僕たちの日です」と言い放ち、ここで新曲3作を連続披露するという驚きの展開が始まる。Vaundyの作品で今までにないハードなサウンドで、アッパーな楽曲の1曲目、そしてストラトキャスターを抱え、こちらもロック調かつ16ビートでドライブ感が溢れる2曲目、最後に赤のセミアコギターにチェンジし、ミドルテンポで90年代のUKロックのような、郷愁に駆られた3曲目。改めてVaundyの作曲の視野の広さを実感した流れだった。続く、初期の楽曲で語りかけるような歌詞が特徴的な「Pain」では、多方向に差す青白いライトがまた曲を一層引き立てる。そして女性の声がデュエットされた、ミディアムナンバーの新曲を披露。サビではVaundyの力強い歌声が会場全体に鳴り響いた。
中盤戦、「僕たちが家に籠っている時に起きた悲しいことを綴った曲です。その中に生まれる、笑顔だったり楽しいことを書いた曲です」と説明をすると、ノスタルジックなメロディにVaundyがリズミカルに韻を踏んでいく新曲が届けられる。余韻が残るまま、アコースティックギターを持ち「Bye by me」と、優しい音律の楽曲が続く。昨今の状況もあり「お帰り、でももういいよ」や「忘れても、もういいよ」といった安堵感のある歌詞が心に沁みる。Vaundyが今、音楽で何を伝えたいのかが分かる、素敵な流れだと感じられた。
緊張と興奮に包まれたVaundyは、最後のMCで観客やスタッフに感謝を伝え、「次回もまたよろしくお願いします」と挨拶をする。ラストスパートに差し掛かると「distance」や「大炎上」と感情的に歌う姿が目に焼き付いた「soramimi」や、代表曲「東京フラッシュ」を連続で投下。アップテンポなナンバーで、終盤でも息をつく暇を与えない。配信で観客からは「会場に行きたい」といったコメントが殺到した。そして会場が熱気に包まれる中、「ほんとにこれが最後です。皆さんいけますか!」と投げかけ、「怪獣の花唄」でラストを飾った。
Vaundyの洗練された歌声とクリエイティブさをたっぷりと堪能できた1時間では、5曲の新曲を含む15曲もの楽曲が届けられた。彼の今後の活躍が気になるとともに、全員が会場でライブを楽しめる日が待ち遠しい。
Text by Tatsuya Tanami
Photo by Takeshi Yao
◎公演情報
【Vaundy 2nd one man live "strobo"】
2020年10月10日(土)
東京・Zepp Haneda
<セットリスト>
M01 灯火
M02 不可幸力
M03 life hack
M04 未発表曲
M05 未発表曲
M06 未発表曲
SE Audio 002
M07 napori
M08 Pain
M09 未発表曲
M10 未発表曲
M11 Bye by me
M12 僕は今日も
M13 soramimi
M14 東京フラッシュ
M15 怪獣の花唄
ライブ アーカイブ配信中
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