2020/10/06
パノラマパナマタウンによる楽曲制作の過程を生配信する番組『PPT Online Studio』が完結した。本企画は、メンバーが持参したデモ音源をオンライン上でブラッシュアップし、ワンコーラス完成させる企画で、毎週メンバーがアイデアを持ち寄り、各楽器のフレーズ、音色、歌詞、ミックス等を解説しながら、アレンジを詰めていく。5月に配信された第1回~第4回では1曲、6月に配信された第5回~第8回では3曲、そして7月には配信された第9回~第12回では、「Dogs」「Together Song」の2曲が完成した。
第9回~第12回では各回ゲストが登場。これまでの配信より引き締まった空気が感じられる回となった。第9回はサポートドラムを務める大見勇人、第10回はTHIS IS JAPANのVo.&Gt.杉森ジャック第11回はTHIS IS JAPANのGt.小山祐樹、第12回はPELICAN FANCLUBのVo.&Gt.エンドウアンリが出演し、バンドと関わりの深い彼らならではの視点から、パノラマパナマタウンのスタイルを紐解いた。
まず、視聴者投票で1番人気だった「Together Song(原題:SHOVEL CAR)」は、思わず体を小刻みに動かしたくなるダンサブルなギターロックだ。皮肉めいたリリックをまくし立てるように歌う岩渕想太(Vo.&Gt.)と、その裏でうねりまくるベースラインが躍動感増し増し。曲全体に蔓延るぶっきらぼうさが、ファニーな魅力を放っている。
一方「Dogs」は、過去曲の「シェルター」(2016年リリース『PROPOSE』収録)や「ラプチャー」(2018年リリース『PANORAMADDICTION』収録)を彷彿とさせる“重さ”がある。早すぎず遅すぎずの絶妙な16ビートに、ずっしりと低域を支えるベース。それらに空間系エフェクターを駆使したギター(浪越曰く「鉄っぽい」)の異質さが加わることにより、さらに“重さ”が際立つ。こうした飛び道具的なアレンジは、一つ間違えると雑多な印象を与えてしまうが、そうならないちょうど良いバランスが保たれているのも、このバンドの力量を感じさせる。また、気怠さと芯の強さの両方を感じさせる歌も良い。コロナ禍中でも前進しまいと格闘してきた彼らの推進力を感じさせる一曲だ。
およそ3か月にかけて配信された『PPT Online Studio』。音源が進化していく過程や、メンバーがアレンジについて話し合う様子など、普段リスナーが知ることができない光景は、バンドのファンのみならず、あらゆる音楽ファンに楽しめる内容と言えるだろう。パノラマパナマタウンは8月に生配信ワンマンライブを開催し、今回の企画で制作された楽曲を初披露した(当日のライブレポートはこちら)。従来通りのライブやレコーディングが難しかったこの夏、自分たちの活動をシェアし、その成長を音楽で示した姿に、勇気づけられた視聴者も多かったのではないだろうか(筆者もその一人だ)。
今回配信された全12回のアーカイブは、バンド公式YouTubeチャンネルにて視聴可能となっている。
◎『PPT Online Studio』アーカイブ
https://www.youtube.com/playlist?list=PLU5pPpwFCjNtbsltqhj0txzJ-hb9UXYKE
◎ライブ情報
【MASH A&R presents「Mashroom 2021~Hello new wind~」】
2021年1月5日(火)東京・恵比寿LIQUIDROOM
2021年1月23日(土)大阪・大阪BIGCAT
<出演>
LAMP IN TERREN / パノラマパナマタウン / Saucy Dog / YAJICO GIRL / ユレニワ
<チケット>
・事前発送ロンT付チケット:6,500円(tax in./別途送料/1D付)
※S・M・L・XLサイズ展開
受付期間:9月28日(月)18:00~10月7日(水)23:59
https://eplus.jp/mashroom-ppthp/
・通常チケット:3,500円(後日受付)
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像