2012/12/26
リチャード・マークスがクリスマス・ソングで14年ぶりとなるトップ10入りを果たしたが、なんとこの曲、これまでレコーディングを避けてきた“好きじゃない曲”だという。各ラジオ局が24時間クリスマス仕様となったことが影響し、マークスの最新アルバム『クリスマス・スピリット』からの1曲「ザ・リトル・ドラマー・ボーイ」が、1998年の「アット・ザ・ビギニング」以来となる“アダルト・コンテンポラリー・チャート”トップ10入りをした。
マークスがビルボードに語ったところによると、皮肉なことに同曲は“あまり好きではないクリスマス・キャロルのうちの1曲”だったそうで、これまで歌うつもりは全くなかったという。
マークスは「アルバムはほぼ完成していたんだけど、マネージャーが“いろんな小売業者がそれぞれのバージョンを販売できるよう何曲かボーナス・トラックが必要だ”って言ったんだ」と当時を思い返すと、「少ない候補曲リストに“リトル・ドラマー~”が入っていたんだけど、すごく単調だから一度も好きだと思ったことがない曲でね」と続けた。しかし、あることを思いついたというのだ。
「その曲をリストから消そうとした瞬間、ちょっと思ったんだ。“もし、U2がこの曲を演奏するはめになったらどうやる? ジ・エッジ(U2のギタリスト)だったらどうプレイする?”ってね。そしたら彼っぽいギター・パートを思いついて、ドラムのグルーブなんかは“終り なき旅(I Still Haven't Found What I'm Looking for)”から租借したんだ」と打ち明けたマークス。「U2の『ヨシュア・トゥリー』時代の感じに近づけようとしていて、バース部分を書いたんだけど、スタジオを出て考えたら、“これはアルバムで一番のお気に入りのひとつになるぞ”ってふと思った。大変な作業が報われたよ」と話した。
マークスはここ数年、自身のレコーディングを控え、2011年にキース・アーバンのために書いたNo.1ヒット「ロング・ホット・サマー」など、ソングライティングやプロダクションの仕事に集中していた。『クリスマス・スピリット』は、女優で妻のシンシア・ローズへクリスマス・プレゼントとして息子達と作った数曲から生まれたものだといい、マークス一家が友人らにも聴かせ始めたこれらの曲が去年EPになり、そして今年アルバムとなった。
なお、彼のクリスマス・ミュージックはこれが最後ではないかもしれない。「先月、妻に“今年また別の曲が聴けるとは思っていないだろう?”って言ったんだ。そしたら彼女は“まぁ、楽しみにしているわ!”と来たもんだ」と笑うマークス。「息子達を見ながら“ママのためにスゴいクリスマス・ソングをまた作らなきゃ。だからグズグズしてられないぞ”って言ったよ」と話した。
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