2020/08/30
2020年8月31日付のBillboard JAPAN週間“Top Singles Sales”で、関ジャニ∞『Re:LIVE』が334,392枚を売り上げ、1位を獲得した。また、NMB48『だってだってだって』は224,236枚を売り上げ2位を、TOMORROW × TOGETHER『DRAMA』は110,286を売り上げ3位を、発売2週目のTwenty★Twenty『smile』は44,306枚を売り上げ4位を、Saint Snow『Dazzling White Town』は26,777枚を売り上げ5位をそれぞれ獲得した。(集計期間2020年8月17日~2020年8月23日)。
今週のシングルランキングは、関西を拠点とする2グループがトップ2を独占し、トップ5にはK-POPの新鋭であるTOMORROW × TOGETHERや、ジャニーズのチャリティユニットのTwenty★Twenty、『ラブライブ!サンシャイン!!』から派生した2人組のユニットSaint Snowがランクインし、上位3タイトルが10万枚を超えるセールスを記録する激戦となった。ここではこれらのシングルが地域別にどの様に影響を与えているか、SoundScanJapanのセールスデータを使用し、実店舗での売り上げ数を元に調査してみた。
まず、集計期間の各シングルの地域別の販売比率を調査した(グラフではアーティスト名で表記)。また、一般的なシングルの地域別販売比率の指標となる今年に入ってからの全シングル地域別販売比率(20年1週~34週全シングル)、更に今週独特の全シングルの地域別の販売特性を示す、集計期間に販売された全シングルの地域別販売比率(20年34週全シングル)を加え、比較してみたグラフが図1(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/91554/2)である。
個別に見ていくと。関ジャニ∞は、近畿20.5%(以下かっこ内:20年1週~34週全シングル・14.6%)とやはり関西地方をはじめとする西日本に強いことがわかる。また四国2.9%(1.7%)、九州8.7%(7.1%)、中国5.1%(4.6%)と西日本全域や、北海道5.4%(4.0%)で、高い販売比率を示している。
NMB48は近畿41.1%(14.6%)と圧倒的に強く、実に、関東28.7%(45.1%)より高い販売比率を示し、近畿地方のファンに強く支えられている事が証明される結果となった。
TOMORROW × TOGETHERは関東が54.6%(45.1%)と過半数を超える結果となった。今後他の地方で人気を獲得すれば更に飛躍できるだろう。
Saint Snowは中部16.0%(11.5%)、関東48.6%(45.1%)、北海道6.0%(4.0%)が高くなっている。『ラブライブ!サンシャイン!!』の舞台を含む中部地方と、メンバーであるの鹿角聖良・鹿角理亞の出身地の北海道で強い人気を得ている様だ。
そして、Twenty★Twentyであるが、近畿17.5%(14.6%)、中国5.8%(4.6%)と、西日本で高い販売比率を示しており、今週に限ってみれば関ジャニ∞と傾向が似ている。
ここで今週の全シングル(20年34週全シングル)と今年に入ってからの全シングル(20年1週~34週全シングル)を比較すると、トップ2に引っ張られる様に、近畿地方(図中青)が、17.4%(14.6%)と大きく伸びているのがわかる。これは、通常の週と比較すると、今週は近畿地方をはじめとする西日本の店舗に訪れている人が増えているという事であり、特に、関ジャニ∞やNMB48のファンの多くはCDショップに足を運んでいると想像できる。
そして、Twenty★Twentyに戻るが、『smile』は2週目であり、『smile』の発売週(33週:2020年8月10日~2020年8月16日)の地域別販売比率と、今週(34週)の販売比率を調査したのが図2(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/91554/3)である。発売週である33週の近畿の販売比率は15.5%と、一般的なシングルの14.6%と比較すると若干高い程度だったのが、34週になると17.5%と大きく伸びているのがわかる。これは前述の、34週の近畿地方の店舗には関ジャニ∞やNMB48のファンが多く足を運んでおり、特に関ジャニ∞はTwenty★Twentyにも参加しているため、店舗へ行った関ジャニ∞のファンが店頭でTwenty★TwentyのCDを見かけ、『Re:LIVE』だけではなく、『smile』も一緒に購入し、34週の『smile』の近畿地方の販売比率を伸ばしているのではないかと予想される。
コロナウィルスの影響により、リリースイベントのような販促活動が制限される状況が続いているが、支えてくれる地域を持つアーティストは今後も存在感を増して行くだろう。
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