Billboard JAPAN


NEWS

2020/06/30

【米ビルボード・ソング・チャート】ダベイビー&ロディ・リッチ首位返り咲き、ジャック・ハーロウ/リル・モジーが自身初のTOP10入り

 ダベイビーの「ロックスター feat.ロディ・リッチ」が首位復帰を果たした、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 先週、ニッキー・ミナージュとシックスナインのコラボレーション「トロールズ」が1位に初登場したことで、その座を一旦明け渡し2位にダウンした「ロックスター」だが、セールス、ストリーミング、エアプレイいずれも高水準を維持し、通算3週目の首位に返り咲いた。

 週間3,790万回を記録して、ストリーミング・チャートで6週、R&B/ヒップホップ・ソング・チャート、ラップ・ソング・チャートではそれぞれ3週目の1位をキープ。前週から7%ほど売り上げが落ちてはいるが、12,000ダウンロードを記録してデジタル・ソング・セールス・チャートでは3位から2位に上昇している。エアプレイ・チャートでは、今週のAirplay Gainerを獲得して14位から12位に最高位を更新した(週間3,970万回)。

 6月26日にはミュージック・ビデオが公開され、ストリーミングがさらに上昇。また、28日にヴァーチャルで開催された【BETアワード】でのパフォーマンス効果もあり、次週も4週目の首位キープはかたいとみられる。同アワードでは、フィーチャリング・ゲストのロディ・リッチも、単独で「ザ・ボックス」を披露した。

 一方、先週1位にデビューした「トロールズ」は、主要ポイントを維持できず34位に転落。同1位に初登場したデジタル・ソング・セールス・チャートでも、前週比92%減の9,000ダウンロードまで落ち込み、7位にランクダウンしている。ストリーミング・チャートでも、62%減の1,380万回まで視聴回数を落とし、3位から18位に急落した。

 首位からのランクダウン記録としては、昨年の12月21日付チャートで17位に転落した、ザ・ウィークエンドの「ハートレス」を超える歴代最低記録。2020年1月4日付チャートで1位だったマライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」は、翌1月11日付チャートで100位圏外に姿を消したが、これはクリスマス・ソングのチャート・アクションであり、通常の楽曲とはまた異なる。

 「トロールズ」はじめ、今年は1位に初登場するタイトルが続出しているが、2週目で大きく順位を下げる曲もまた多い。5月23日付チャートで首位にデビューした、ジャスティン・ビーバーとアリアナ・グランデの「スタック・ウィズ・ユー」は、翌週TOP10圏外へ、6月6日付チャートで同1位に初登場した、レディー・ガガの「レイン・オン・ミーwithアリアナ・グランデ」も、5位から10位へランクダウンしている。これは、初動セールスが高いポップ系のアーティストにみられる傾向がある。

 先週4位にダウンしたミーガン・ジー・スタリオンの「サヴェージfeat.ビヨンセ」は2位に、ザ・ウィークエンドの「ブラインディング・ライツ」は5位から3位に、それぞれTOP3復帰を果たした。「ブラインディング・ライツ」は、エアプレイ・チャートで12週目、R&Bソング・チャートでは15週目の首位をそれぞれキープしている。

 3週前にTOP10入りしたセイント・ジョンの「ローゼズ」は、先週の8位から4位にTOP5入りし、自己最高位を更新。週間1,740万回を記録して、ストリーミング・チャートで8位から7位に上昇し、セールス・チャートでは8位、エアプレイ・チャートでは11位をそれぞれキープした。ダンス・エレクトロニック・ソング・チャートでは、9週目のNo.1を維持している。今週は、ジャスティン・ビーバーの「インテンションズfeat.クエイヴォ」もTOP5復帰を果たした。

 前週の18位から8位にTOP10入りしたのは、米ケンタッキー州出身の若手ラッパー=ジャック・ハーロウの「ホワッツ・ポッピン」。前週から21%増加の1,980万回を記録して、ストリーミング・チャートでも13位から5位に、TOP10入りを果たした。エアプレイ・チャートでは37位から29位に上昇、セールス・チャートでは23位にデビューしている。

 2014年以降、10曲を超えるシングルをリリースしてきているが、Hot 100にランクインするのは「ホワッツ・ポッピン」が初で、もちろん自己最高位となる。今週ポイントが急増したのは、6月24日にリリースされたリミックス効果によるもの。同リミックスには、リル・ウェインとトーリー・レインズ、そして今週1位のダベイビーがゲストとして参加している。

 若手ラッパーでは、リル・モジーの「ブルーベリー・フェイゴ」も先週の11位から9位にTOP10入りし、自己最高位を更新している。同曲は、TikTokのダンス・チャレンジ動画でブレイクし、春頃から上昇傾向にあったものの、TOP10入りのタイミングを逃していた。いずれのポイントも前週から大きく上昇したわけではないが、他曲の売り上げ、視聴回数が低下していることが、ランクアップした理由として挙げられる。同曲には、ジョニー・ギルのクラシック・ナンバー「マイ・マイ・マイ」(1990年)がサンプリング曲として使われているが、この曲も10位にランクインしている。

 話題となったビヨンセの新曲「ブラック・パレード」は、初登場37位と勢い振るわなかったが、初動18,000ダウンロードを記録して、デジタル・ソング・セールス・チャートでは1位に初登場した。セールス・チャートでの首位獲得は通算9曲目で、2008年のNo.1ソング「シングル・レディース(プット・ア・リング・オン・イット)」以来、12年半振りの快挙となる。ビヨンセは、これでTOP40におけるランクイン数を40曲目に更新し、歴代22位に浮上した。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは7月3日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「ロックスター」ダベイビーfeat.ロディ・リッチ
2位「サヴェージ」ミーガン・ジー・スタリオンfeat.ビヨンセ
3位「ブラインディング・ライツ」ザ・ウィークエンド
4位「ローゼズ」セイント・ジョン
5位「インテンションズ」ジャスティン・ビーバーfeat.クエイヴォ
6位「セイ・ソー」ドージャ・キャット
7位「ザ・ビガー・ピクチャー」リル・ベイビー
8位「ホワッツ・ポッピン」ジャック・ハーロウ
9位「ブルーベリー・フェイゴ」リル・モジー
10位「サークルズ」ポスト・マローン

ダベイビー その他の画像・最新情報へ

ACCESS RANKING

アクセスランキング

  1. 1

    <インタビュー>YUTA(NCT) ミニアルバム『Depth』に込めたソロアーティストとしての挑戦――「たくさんの経験があったから今がある」

  2. 2

    和楽器バンド、活休前最後のツアーが開幕 10年分の感謝をこめた渾身のステージ

  3. 3

    JO1、ワールドツアー開催を発表「ここから世界に羽ばたいていきます」

  4. 4

    櫻坂46、躍進した2024年の集大成を魅せたグループ4周年ライブでZOZOマリン史上最大となる72,000人を動員

  5. 5

    <インタビュー>米津玄師 新曲「Azalea」で向き合った、恋愛における“距離”――「愛情」の源にある“剥き身の生”とは

HOT IMAGES

注目の画像