Billboard JAPAN


NEWS

2020/03/30

【米ビルボード・アルバム・チャート】ザ・ウィークエンドが2020年最大週間ユニットで首位デビュー、コナン・グレイ/故ケニー・ロジャースTOP10入り

 ザ・ウィークエンドの新作『アフター・アワーズ』がNo.1デビューを飾った、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 本作は、同1位を記録した前作『スターボーイ』(2016年)から約3年半ぶり、4作目のスタジオ・アルバムで、首位獲得は2015年リリースの2ndアルバム『ビューティー・ビハインド・ザ・マッドネス』と、2018年に発表したEP『マイ・ディアー・メランコリー、』含む4作目の快挙。1位を逃がしたデビュー・アルバム『キッスランド』(2013年)も最高2位を記録していて、4枚全てのアルバムがTOP3入りを果たしている。

 『アフター・アワーズ』の初動ユニットは444,000で、そのうちアルバムの純粋な売上枚数が275,000枚、アルバム・ストリーミングによるユニット数(SEA)が163,000、楽曲単体のストリーミング数(TEA)が6,000だった。2020年度の週間ユニット数としては、3月7日付チャートで同1位に初登場したBTSの『Map of the Soul: 7』(422,000ユニット)を超える最高記録を更新。また、自身の作品としても、『ビューティー・ビハインド・ザ・マッドネス』の412,000ユニットを上回る、最大の初動ユニット数を記録した。

 アルバム・セールスは、その『Map of the Soul: 7』が記録した347,000枚に届かなかったが、2020年度のチャートでは2番目に高い週間売上枚数を更新。今週のトップ・アルバム・セールス・チャートでは、自身4作目となる1位を獲得している。アルバムの週間視聴回数は2億2,070万回で、こちらも今週最大のストリーミングを記録。R&Bアーティストによる週間ストリーミング数としては、2016年12月17日付チャートで自身の『スターボーイ』が記録した1億7,520万回を上回る、過去最大の週間視聴回数を打ち出した。

 R&Bアーティストによるアルバムの週間ユニット数としては、2016年4月に653,000ユニットを記録したビヨンセの『レモネード』以来の好成績で、ストリーミングが加算されるようになった2014年12月のチャート以降では、男性R&Bアーティストによる最大の週間ユニット数となる。

 本作からは、1stシングル「ハートレス」が2019年12月14日付ソング・チャート“Hot 100”で1位を、2ndシングル「ブラインディング・ライツ」が先週のチャートで2位まで上昇し、アルバムのプロモーションに繋げた。「ブラインディング・ライツ」も、今週発表される4月4日付チャートで1位に上昇する可能性が高い。

 ザ・ウィークエンドには大きく離されたが、初登場から2週連続の首位をキープしたリル・ウージー・ヴァートの『エターナル・アテイク』は今週も115,000ユニットを記録し、3週連続で10万超えを達成。3位はリル・ベイビーの『マイ・ターン』(60,000ユニット)、4位はバッド・バニーの『YHLQMDLG』(51,000ユニット)が続く。

 今週5位に初登場したのは、コナン・グレイのデビュー・アルバム『キッド・クロウ』。初動ユニット数は49,000で、そのうちアルバムの売上枚数が37,000枚とセールスが半数以上を占めた。売上には、ライブ・チケットの特典や公式ウェブサイトでのグッズによるアルバム・バンドルが含まれる。2018年11月にリリースしたEP『サンセット・シーズン』は、ヒートシーカーズ・アルバム・チャートで2位を記録したが、Billboard 200では118位どまりだった。よって、本作が自身初のTOP10入りとなる。

 「ザ・ボックス」が11週連続の1位を記録しているロディ・リッチの『プリーズ・エクスキューズ・ミー・フォー・ビーイング・アンチソーシャル』が6位をキープし、ポスト・マローンの『ハリウッズ・ブリーディング』は7位に上昇。ジェネイ・アイコの『Chilombo』は8位に下降した。

 今週9位にランクインしたのは、カントリー界の重鎮ケニー・ロジャースのベスト盤『ベスト・オブ・ケニー・ロジャース:スルー・ザ・イヤーズ』。3月20日の訃報を受け、過去作の売り上げが一気に上昇。2018年に発表した本作は、週間32,000ユニットを記録し、1983年の『アイズ・ザット・シー・イン・ザ・ダーク』(最高6位)以来37年ぶりとなるTOP10入りを果たした。カントリー・チャートでは多くの作品が上位にランクインしているが、総合チャートでのTOP10入りは意外にも5作目と少ない。

ケニー・ロジャースTOP10アルバム
1979年『ケニー』5位
1980年『グレイテスト・ヒッツ』2週1位
1981年『愛ある限り』6位
1983年『アイズ・ザット・シー・イン・ザ・ダーク』6位
2020年『ベスト・オブ・ケニー・ロジャース:スルー・ザ・イヤーズ』9位


Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、4月3日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『アフター・アワーズ』ザ・ウィークエンド
2位『エターナル・アテイク』リル・ウージー・ヴァート
3位『マイ・ターン』リル・ベイビー
4位『YHLQMDLG』バッド・バニー
5位『キッド・クロウ』コナン・グレイ
6位『プリーズ・エクスキューズ・ミー・フォー・ビーイング・アンチソーシャル』ロディ・リッチ
7位『ハリウッズ・ブリーディング』ポスト・マローン
8位『Chilombo』ジェネイ・アイコ
9位『ベスト・オブ・ケニー・ロジャース:スルー・ザ・イヤーズ』ケニー・ロジャース
10位『アナと雪の女王2』サウンドトラック

ザ・ウィークエンド その他の画像・最新情報へ

関連商品

ACCESS RANKING

アクセスランキング

  1. 1

    <インタビュー>YUTA(NCT) ミニアルバム『Depth』に込めたソロアーティストとしての挑戦――「たくさんの経験があったから今がある」

  2. 2

    和楽器バンド、活休前最後のツアーが開幕 10年分の感謝をこめた渾身のステージ

  3. 3

    <インタビュー>米津玄師 新曲「Azalea」で向き合った、恋愛における“距離”――「愛情」の源にある“剥き身の生”とは

  4. 4

    <ライブレポート>ano「次に会う時まで必ず生きて」――ツアー追加公演完走、音楽でたどり着いた“絶対聖域”

  5. 5

    ロゼ&ブルーノ・マーズ、11/22大阪開催【MAMA】で「APT.」世界初披露へ

HOT IMAGES

注目の画像