2012/11/26
在日ファンクが10月にリリースしたミニアルバム『連絡』のレコ発ツアー最終公演を11月24日に東京・渋谷 O-EASTで開催し、大盛況の内に終了した。
超満員となった会場ではThe Metersなどヴィンテージ・ファンクがうっすらと流れ、開演前のワクワク、ソワソワ感を何割か増しているようだった。開演時間の19持より少し遅れてBGMが止み、ステージのカーテンが引かれると会場からは大歓声。バンドの面々が登場し、仰木亮彦(Gt)がお馴染みの人工エコーで「我々は在日ファンク」と自己紹介すると、一発目に鳴らしたのは「イントロの才能」。一気にボルテージマックスになったオーディエンスから更に歓声が起こる。ステージ中央には白黒のタイルが敷かれて、フロントマンの登場を待っている。リーダーのハマケンこと浜野謙太(Vo)が現れると悲鳴にも似た歓声が起こる。スーツの下に着た赤いシャツ胸元のフリルが印象的なヒラヒラと素敵過ぎる。サウンドに合わせて今日もキレ味抜群のダンスにステップを見せつける。カッコ良いけど、コミカルに見えるそのワンポーズごとに会場が沸く。そのまま『連絡』からのダンスファンク「ホームシック」に突入。観客らも思いのままに揺れて踊っているが超満員だから少し狭そうだ。ノリをそのまま「きず」「むくみ」と彼らが見つけた“日本語のノリ”が凝縮されたファンクナンバーを惜しむことなく畳みかける。「きず欲しがってるなー」と観客を煽り、前半戦から熱気は最高潮に。
「某アイドル(ももクロ)との共演で横浜アリーナに出演したんですが、その帰りに“在日ファンクって電車移動するんですか?”とファンに言われてショックだったので車を買いました!でも車の方が不便かも。吉祥寺から出るのが大変で…」と笑いを誘い、「でも日本でいちばん混んでる道路があるだよ!」と言い放って「環八ファンク」をプレイ。進まない渋滞へ日ごろのうっぷんを晴らすように踊り、熱唱する浜野謙太もどんどんテンションが上がっていく。少し抑えるかのようにミドルな「城」の後はジェントル久保田(Trombone)の『連絡』に収録されたSecret Trackに乗せた物販紹介で「なーい!」と観客を笑わせ小休止。
ここまで6曲で大汗をかいたハマケンはクールなスーツ衣装チェンジして登場し、ファーストアルバムから「ダンボール肉まん~最北端~罪悪感」のメドレー、「ダチ」「不思議なもんでさ」「嘘」を連発していく。これまで彼らの魅力の醍醐味である言葉のセレクトによる“独特のノリ”に、最新作『連絡』で新たなステージに踏み込んだ“泣きのファンク”で、見どころも聴きどころも満載の彼らはまさに最強だった。そして、定番ナンバーである「マルマルファンク」、切れ味鋭い音と歌詞が魅力の「肝心なもんか」、彼らの代名詞とも言える「爆弾こわい」を連発。観客の熱気に負けじとバンドもグルーヴを増してハマケンも踊り狂う。本編最後は今回のツアーを振り返りながらの「才能あるよ」で一旦終了。アンコールではこれまたおなじみ「京都アンドレスポンス」を含む「京都」と「こまくやぶれる」でダンスファンク日本に在るファンクミュージックはフィナーレとなった。それでも物足りないと会場の声援は鳴りやまなかった。今年のROCK IN JAPAN FESで魅せてくれたダブルアンコールも期待したが、カーテンは開かなかった。残念。
しかし、彼らは来年1月6日に東京 SHIBUYA-AXで「在日ファンク・アワー 2013」と題したワンマンライブの開催を発表。チケットは昨日より一般発売中。今回見逃したファンも物足りなかったファンも必見だ。
Photo:AZUSA TAKADA
在日ファンク【『連絡』発売記念ツアー】
11月24日(日)東京 渋谷 O-EAST
セットリスト:
01.イントロの才能
02.ホームシック
03.きず
04.むくみ
05.環八ファンク
06.城
07.interlude<電話>
08.メドレー(ダンボール肉まん~最北端~罪悪感)
09.ダチ
10.interlude<俳句>
11.不思議なもんでさ
12.嘘
13.マルマルファンク
14.肝心なもんか
15.爆弾こわい
16.才能あるよ
En1.京都
En2.こまくやぶれる
【在日ファンク・アワー 2013】
2013年1月6日(日)
東京 渋谷-AX
開場:17:00 開演18:00
チケット¥4,200(D別)/当日¥4,700(D別)
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