2020/02/15 07:00
2月15日はアメリカの音楽史に残る偉大なピアニストであり、ポップシンガーとしても活躍したナット・キング・コールの命日。
1930年代からピアニストとして活動をスタートさせたコールは、ナット・キング・トリオを結成。ピアノ、ギター、ベースによるシンプルなトリオ構成は、ビッグバンドが主流だった当時のシーンに衝撃を与えた。コールは40年代以降、艶のある歌声を生かしてソロシンガーとしての活動もスタートさせ、「モナ・リザ」、「ルート66」、そして喜劇王チャップリンの映画『モダン・タイムス』のテーマ曲に歌詞をつけた「スマイル」など、のちにスタンダードとなる数々の名曲を歌い、ポップス界を席巻するようになっていった。シンガーでありながら、当時の多くのジャズメン同様、大の愛煙家であったというコールは、1965年2月15日、アメリカ・カリフォルニア州サンタモニカの病院で肺がんにより死去。享年45歳、前年にリリースしたアルバム『L-O-V-E』が全米4位のヒットを記録した直後のことだった。
ナット・キング・コール自身は、残念ながら全米首位獲得を果たす前にこの世を去ってしまったが、死から20年以上が経過した1991年、娘のナタリー・コールが父の楽曲をカバーした作品『アンフォーゲッタブル (Unforgettable... with Love)』を発表。これがジャズ・アルバムとしては異例となる全米ビルボードNo.1を獲得した。ナタリーの歌声に父ナット・キング・コールの在りし日の歌声をオーバーダブした表題曲は【グラミー賞】も受賞している。
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