2019/12/08 14:00
12月9日付のBillboard JAPAN “Top Single Sales”で、関ジャニ∞の『友よ』が269,512枚を売り上げ、首位を獲得した(集計期間2019年11月25日~2019年12月1日)。
『友よ』は前作『crystal』から8か月半ぶりにリリースされた関ジャニ∞の43作目のシングルで、日本テレビ系ドラマ「俺の話は長い」の主題歌に起用されている。5人体制となって初のシングルでもある。
ジャニーズのアーティストの多くがそうであるように、全国放送のバラエティー番組でもメンバーを見かけない日はない関ジャニ∞だが、全国的に抜群の知名度を誇りながらも地元である近畿地方で愛されていることが地域別の売上比率データにより裏付けられた。
SoundScan Japanの地域別売上データを使い、地域別売上比率を調査した結果をグラフ(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/82861/2)に示す。グラフ左端は2019年の全シングルの売り上げを地域別に集計した結果だ。
一般的にシングルCDは、人口が多く、イベントの開催も多い関東で最も多く購入される。グラフでも明らかな通り、関東での売上が全体の約半分に上る。
ところが関ジャニ∞の場合は様子が異なる。『友よ』の比率を見ると近畿以西の比率がとても高いのだ。全シングルでは15.4%の近畿地方が26%、同様に全シングルで6%の九州で16.4%といった具合だ。
ただし、これは発売から1週だけの結果である以上に、こうなる理由がある。11月6日から始まった47都道府県ツアーの会場で、各会場限定の特典付きで販売(発売前の開催地では予約販売)されているからだ。集計期間までの間にライブが行われたのは開催順に大阪、宮崎、熊本、福岡、大分、長崎の6か所。これらの県で多く売れるのはある意味当然だ。特に大阪の会場となった大阪松竹座は関ジャニ∞との縁が深く、多くのファンが購入した可能性が高い。
では、ツアーで47都道府県を回って平準化されれば全シングル売上のような比率になるかというと、おそらくそうではないだろう。発売から9か月近く経った前作『crystal』の累計販売数の地域別比率でもやはり近畿以西の比率が高いからだ。特に近畿地方は全シングル15.4%に対して22.5%と、その比率は1.46倍だ。近畿地方での人気が高いことは確かだろう。
ここ一年の間にメンバーの脱退を二度も経験した彼らだが、前作の初週売上を大きく超える(『crystal』の初週売上は221,496枚)売上を記録していることから、ファンの熱量が相当高くなっていることがうかがえる。さらに各会場で特典が異なるというのもファンにとっては魅力的だろう。実際に、当週の九州地方の伸び方には目覚ましいものがあり、これから各地で同じことが起きれば今までとは違う伸び方をする地方が出ないとも限らない。これからも目の離せない状況が続きそうだ。
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