2019/12/01
12月2日付のBillboard JAPAN “Top Singles Sales”で、アンジュルム『私を創るのは私/全然起き上がれないSUNDAY』が85,338枚を売り上げて1位を、超特急『Revival Love』が27,213枚を売り上げて3位を、BiS『DEAD or A LiME』が25,251枚を売り上げて4位を獲得した。(集計期間2019年11月18日~2019年11月24日)。
また、5位以下については、5位COLOR CREATION『The Call』、6位SKE48『FRUSTRATION』、7位AlbaNox『マスカレイド ダンスフロア/After school』、9位Cool-X『この街でキミと~NAGOYA LOVER~/Hands Up』、10位XOX『秒針』とアイドルグループやボーカルグループが上位を占める結果となっている。
ここでは、これらのグループが音楽市場にどのような影響を与え、また地域別にどのような傾向があるのかを、サウンドスキャンジャパンのセールスデータを使用し、実店舗での売り上げ数を元に調査してみた。
まず、集計期間の全シングルの地域別の販売比率と今年に入ってからの地域別販売比率を比較してみたグラフが図1(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/82484/2)である。これを見ると、集計期間週の方が増加しているのは関東地方のみで、他の地方は減少しているのがわかる。これは、今週上位を占めているこれらのグループは、どちらかというと地方の店舗で販売するのではなく、首都圏の大型の店舗で販売するのが得意であるため、関東地方を引き上げていると考えられる。
また、グループ別にも目を向け、集計期間内にシングルを発売したアンジュルム、超特急、BiS、COLOR CREATION、AlbaNox、Cool-X、XOXについてそれぞれのシングルが地域別でどのような販売比率になるかをグラフ化したのが図2(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/82484/3)である。
これを見ると、中部地方が活動拠点のCool-X以外は、かなり関東地方の比率が高くなっている点が分かる。前段で述べた、週間での関東地方が伸びている理由だと言えるだろう。また、グラフ内で特徴的なのはCool-Xの中部地方(96.2%)と、XOXの関東地方(99.2%)で、どちらも活動拠点での人気に支えられている事が見て取れる。AlbaNoxは、関東地方・近畿地方・四国地方に集中しており、特に中国地方では今回挙げた全グループ中、最高の販売比率を示している。COLOR CREATIONは今回挙げたグループの中では比較的関東地方の比率が低く(それでも46.1%)九州・近畿・中部地方等に散っている、またメンバーの二人(KAZ、YUUTO)の出身地である九州では17.4%と最も高くなっており、JUNPEIの出身地の近畿地方もアンジュルムに続いて高い比率を示している。またこれらのグループは地元や特定地域で非常に高い比率を示す反面、甲信越や北陸・四国といった地方では苦戦しており、今後どのよう全国に進出していくかが見ものである。
BiSはこれまでの4グループと異なり全地方で販売実績があるが、全シングルより高い値を示しているのは関東地方と東北地方のみで、特に東北地方では今回挙げたグループの中では最も高い値となっている。超特急は四国地方(1.9%)が他のグループよりかなり高い値を示している。これはメンバーのユーキの出身地である事が原因と考えられる。また、今回挙げたグループの中で、超特急のシングルの地域比率は、全シングルの地域比率に最も近く、全国のファンに支えられているのが見える結果となった。アンジュルムは関東地方(78.4%)と近畿地方(17.6%)で96%と大部分を占めており大都市で効率よく宣伝・販売を行い1位を獲得した結果となっている。またアンジュルムやBiSについては前述の男性グループにあるようなメンバーの出身地でのアドバンテージは見えてこないようである。
近年のシングルCDの市場においては、女性アイドルグループや男性ボーカルグループの存在感が増しており、これらのグループがより人気を上げていき、飛躍していく事を期待したい。
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