Billboard JAPAN


NEWS

2019/10/07

【米ビルボード・アルバム・チャート】ダベイビーが自身初のNo.1獲得、名盤『アビイ・ロード』が3位に浮上

 ダベイビーの新作『カーク』が初登場1位を記録した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 本作『カーク』は、今年3月にリリースしたデビュー・アルバム『ベイビー・オン・ベイビー』からわずか半年で制作された、通算2作目のスタジオ・アルバム。前作からのシングル「Suge (Yea Yea)」(最高7位)のヒットも相乗し、アルバム・チャートで自身初のNo.1獲得を果たした。

 週間ユニットは145,000で、そのうちアルバムの純粋な売上枚数はわずか8,000枚、ストリーミングによるユニット数が136,000と、全体の9割以上を占めた。初週の視聴回数は1億8,170万回で、2019年度で5番目に高い週間視聴回数を記録した。前作『ベイビー・オン・ベイビー』も、約半年間で達成した70万ユニットのほとんどがストリーミングによるものだった。『ベイビー・オン・ベイビー』の通算視聴回数は、既に10億回を突破している。

 本年度最高の週間視聴回数3億6,540万視聴を記録し、9月21日付チャートでNo.1デビューを飾ったポスト・マローンの『ハリウッズ・ブリーディング』は、4週目の1位をキープできず、2位にダウンしている。とはいえ、今週も124,000ユニットと依然高い数字を維持し、4週連続で10万ユニットを突破する快挙を達成した。2019年度では、今週5位にランクインしているテイラー・スウィフトの『ラヴァ―』(3週)を抜く、最長記録となる。

 続いて3位には、ザ・ビートルズの『アビイ・ロード』がリエントリーを果たしている。本作は、1969年9月にリリースされた言わずと知れた名盤だが、9月27日に50周年記念エディションとして再リリースされ、前週の71位から一気に順位を上げた。週間ユニットは81,000で、そのうちアルバムの売上が70,000枚と、セールスでは今週最高の売上枚数を記録している。

 本作は、1969年11日1日付チャートから1970年1月24日付チャートの間に通算11週間1位を独占し、翌71年の5月までランクインし続ける驚異的なロング・ヒットを記録した。ニールセンが集計を始めた1991年のチャート改正以降、古い作品がランクインすることを一部制限されていたが、再改正された2009年に再びランクインを果たし、これまで200週間以上滞在し続けている。

 これまでも『アビイ・ロード』は、記念盤などが発売されるたびに上位ランクインしていたが、TOP3入りするのは1970年3月14日付チャート以来49年7か月ぶり、TOP10入りは1970年4月25日付チャート(9位)以来、49年6か月ぶりとなる。記念盤では、昨年11月に『ホワイト・アルバム』のリリース50周年を記念したリマスターによる特別盤がリリースされ、2018年11月24日付チャートで6位にリエントリーを果たしている。

 4位にデビューしたのは、米ルイジアナ州出身のラッパー、ケヴィン・ゲイツの新作『I'm Him』。本作は、最高2位を記録したデビュー・アルバム『Islah』(2016年)から約3年半ぶり、自身2作目のスタジオ・アルバムで、いずれも4位に初登場した2枚のミックステープ『By Any Means 2』(2017年)、『Luca Brasi 3』(2018年)を含めると、通算4作目のTOP10入りとなる。週間ユニットは70,000で、アルバムの実売が10,000枚と、ストリーミングによるユニット数が大半を占めた。アルバムからのプロモーション・シングルがリリースされていないにもかかわらず、これだけのユニット数を記録するケースは珍しい。ケヴィン・ゲイツは、2017年に不法銃器所持の罪で有罪となっているが、その影響もアーティスト活動には然程影響していない。

 前述のテイラー・スウィフトを挟み、6位に初登場したのは米テキサスのカントリー・ロック・バンド=ウィスキー・マイヤーズの『ウィスキー・マイヤーズ』。前作『マッド』(2016年)から3年ぶり、通算5枚目のスタジオ・アルバムで、同チャートでは初のTOP10入りを果たした。カントリー・アルバム・チャートでは、2014年リリースの3rdアルバム『アーリー・モーニング・シェイクス』(10位)、『マッド』(4位)に続く3作目の快挙達成。週間ユニットは42,000で、そのうちアルバムの売上が39,000枚。コンサート・チケットの交換特典が、セールスに大きく反映している。また、シングル「ガソリン」が メインストリーム・ロック・ソング・チャートでTOP40入りを果たし、アルバムのプロモーションに繋げた。


Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、10月11日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『カーク』ダベイビー
2位『ハリウッズ・ブリーディング』ポスト・マローン
3位『アビイ・ロード』ザ・ビートルズ
4位『I'm Him』ケヴィン・ゲイツ
5位『ラヴァー』テイラー・スウィフト
6位『ウィスキー・マイヤーズ』ウィスキー・マイヤーズ
7位『ホエン・ウィー・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥー・ウィー・ゴー?』ビリー・アイリッシュ
8位『ソー・マッチ・ファン』ヤング・サグ
9位『コズ・アイ・ラヴ・ユー』リゾ
10位『We Love You Tecca』リル・テッカ

ダベイビー その他の画像・最新情報へ

ACCESS RANKING

アクセスランキング

  1. 1

    櫻坂46、躍進した2024年の集大成を魅せたグループ4周年ライブでZOZOマリン史上最大となる72,000人を動員

  2. 2

    JO1、ワールドツアー開催を発表「ここから世界に羽ばたいていきます」

  3. 3

    和楽器バンド、活休前最後のツアーが開幕 10年分の感謝をこめた渾身のステージ

  4. 4

    <インタビュー>YUTA(NCT) ミニアルバム『Depth』に込めたソロアーティストとしての挑戦――「たくさんの経験があったから今がある」

  5. 5

    【深ヨミ】アンジュルム『初恋、花冷え/悠々閑々 gonna be alright!!』の販売動向を過去作と比較

HOT IMAGES

注目の画像