2019/09/09
昨年12月に8年ぶりのオリジナルアルバム『MUSIC MUSCLE』をリリースし、今年3月から全国ツアーを行った大黒摩季。7月26日、4カ月に及ぶロングツアーは東京・NHKホールでファイナルを迎えた。
病気療養のため6年間音楽活動を休止し、その後復帰して最初のツアーは、2017年2月から。全国のファンへの挨拶、そして活動再開の決意を伝えて回った。今回のツアーは新作を携えてのツアーということもあり、大黒摩季にとって新たな扉を開いたものとなった。
ライブは2部構成でストーリー仕立てになっており、オープニングは少女“アヤナ”の「MAKIみたいになりたい」というセリフの後に、ニュー・アルバムのジャケットそのままの大黒摩季が登場し、「MUSIC MUSCLE」でスタート。アニメ『名探偵コナン』のOPテーマにも起用された「Lie, Lie, Lie」では、ダンサーが加わり、さらに盛り上げ、「夏が来る」「夏が来る、そして」などで、一気に夏モードで包み込んでいく。
ラテンサウンドで熱くさせた後はゆったりと聴かせる“Resting”のコーナーへ。「Naturally」ではSPiCYSOLのKENNYがゲストとして登場し大黒とデュエット。母への想いを込めた「Mama forever」では、大黒のピアノ弾き語りで圧巻の歌唱力を披露し、第1部が終了。
第2部もオープニング映像と共に大人になった“アヤナ”のボイスが流れ、舞台が2039年の近未来になったことを告げた。AIなどに侵食された人類に情緒を取り戻そうとサイボーグになったMAKIが立ち上がるというストーリーだ。
メタリックな衣装に着替え、「EXPLOSION」「FIGHT★GO☆FIGHT~戦えBLOODY HEART~」とパワフルな楽曲を畳み掛ける。「FIGHT~」と次の「リベンジ」ではギタリストのTAKUYA(ex JUDY AND MARY)が参加し、見事なコラボで魅せた。さらに「熱くなれ」「チョット」「あなただけ見つめてる」といったヒット曲を立て続けに歌い、ステージと客席が一体となった。
大黒は今回のツアーの内容を考えている時、“令和”を迎えるにあたって、昭和世代の自分が何を残せるのかをライブのテーマにしたという。一つは、1部のアナログサウンドと2部のデジタルサウンドに分けることで、ヘッドフォンでなく、生の音を聞いてそれぞれの音楽を体感してもらいたいということ。二つめは、SNSなどにおける言葉の暴力などから令和世代を守っていきたいということ。そして最後が、平成に起こった災害で多くの人が悲しみ傷ついたが、その時の痛みや努力が次の災害復興への糧となっている。だから、誰も無駄な痛みなどないということ。そうした思いを込めて、2部を「FIRE」「Higher Higher」で締めくくった。
アンコールでは麗蘭の土屋公平(元THE STREET SLIDERS)をギターに迎えて「東京 ロケンロー」をコラボ。「ら・ら・ら」では大黒がステージから降りて大きく客席を回り、ファンとの大合唱を楽しんでいるようだった。最後は再び「MUSIC MUSCLE」が演奏されたが、MVにも出演していた元PRINCESS PRINCESSの渡辺敦子(Ba)と富田京子(Drm)がゲストとして登場し、大盛り上がりの中、3時間超のライブが終了した。
なお、この公演の模様は9月15日の夜8時からWOWOWで放送される。
◎番組情報
『大黒摩季 MUSIC MUSCLE TOUR 2019』
9月15日(日)夜8:00[WOWOWライブ]
収録日・収録場所:2019年7月26日/東京 NHKホール
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