2019/08/06
7月21日、大阪・万博記念公園自然文化園もみじ川芝生広場で、野外音楽イベント【FM802 30PARTY MEET THE WORLD BEAT 2019】が開催され、ライブレポートが到着した。
今年で開局30周年を迎えたラジオ局・FM802による国内最大級のフリー野外イベントで、同局にゆかりのあるアーティストを迎え、事前に応募したリスナーのなかから7000組、1万4000人が招待され、夢の競演を楽しんだ。
オープニングはFM802のDJ陣、落合健太郎、加藤真樹、そして野村雅夫が登場。豪華な面々を迎えて行われるパーティの始まりを高らかに告げた。
まずはメインステージのFUNKY STAGEからスタート。トップバッターは大阪・浪速出身の3人組ボーカルユニット「ベリーグッドマン」。「今日を楽しみにしてた人、両手上げて~!」というMOCAの声から1曲目の「Mornin'」がスタート。ポジティブで前向きな言葉、リリックを力強いハーモニーとビート感のあるラップにのせて歌い上げる。「タオルの準備はいいですかー!」の問いかけから始まったのは「Vibes UP!!」。もみじ川芝生広場に、色とりどりのタオルが舞う。『みんなのうた』でおなじみの「大丈夫」で優しく会場を包み込んだ後、ラストは「ライトスタンド」へ。「辛いことがあった時、仕事帰りや学校帰り、802から流れる音楽にパワーをもらってる人、拳を!」の声に会場中から拳が掲げられた。梅雨の狭間の曇り空を吹き飛ばすような軽やかなメロディ、ハーモニーに会場が沸いた。
「自由にダンスの時間ですよ」そんな言葉とともに、HOT STAGEに降り立ったのはSIRUP。1曲目は、今年6月のヘビーローテーション曲で、5月にリリースされた初のフル・アルバム『FEEL GOOD』の1曲目にも収められている「Pool」。エッジの効いたキレのあるトラックに、シームレスかつ甘いメロディをグルーヴィに歌い上げる。「LOOP」、「SWIM」と心地良いナンバーを経て、ラストはCMなどでもおなじみ「Do Well」。アーバンなヴァイヴス溢れるクールなトラックに、オーディエンスも心地よさげに身を任せていた。
FUNKY STAGE 2番手に登場したのはLittle Glee Monster。「最後まで盛り上がっていきましょー!」の声と共に「君に届くまで」がスタート。メンバー内にも大阪出身者が多く、いつもFM802を聴いていたというリトグリ。「地元の友達もよく参加しているこのイベントに、自分も参加出来て、本当に嬉しい!」と話すと、会場から大きな拍手が沸き起こった。「みんな一緒に歌ってください!」の呼びかけと共に始まったのは、「世界はあなたに笑いかけている」。この日は一日中雲に覆われていた万博記念公園周辺の空だったが、不意に雲間から日が差し込み、青空が見えた。朗らかで明るい歌声に、会場のあちこちで笑みがこぼれ、オーディエンスを魅了していた。
最初のブレイクタイムにはDJ中島ヒロトと二位聡子が登場。会場の空気を和ませるトークの後、「休憩終わりだよー」とナオト・インティライミがFUNKY STAGEに降り立った。昨年の弾き語りツアーから登場した弾き語り用のドラムセットを背負い、「関西のみんなに逢いたかった~!」の言葉のあと、「君に逢いたかった」に始まるメドレーがスタート。今年の秋、ユニバーサル・ラテンからの世界リリースも決定しており、「海外で活動することで、日本の音楽、歌謡曲のすばらしさを知った」と話した後、「日本の名曲を奏でさせていただいてもよろしい?」と「あの素晴らしい愛をもう一度」を披露。ラストは「オマットゥリ騒ぎしていい?持ち味だしていい?」と「カーニバる?」が始まり、まさにお祭り騒ぎ。ステージでは大きなフラッグが、会場中でタオルがはためき、ナオト曰く「タオルのお花畑やー」の言葉通り、カラフルな花々がそこかしこで咲き誇っているかのようであった。
続いてHOT STAGEに登場したのは、沖縄県伊江島出身のシンガーソングライター、Anly。1曲目はFM802でも生演奏で披露し、話題となったQueen「ボヘミアン・ラプソディ」のカバーから。幅広い音域、迫力ある歌声に、一瞬にして惹き込まれるオーディエンス。スピード感あるギターリフ、カッティングにのせて、凛と力強く歌うその姿に、会場中が静まり返る瞬間も。「FIRE」ではルーパーを使い、厚みのある音を重ね、ダイナミックなパフォーマンスでオーディエンスを圧倒した。
「Next Artist」として彼女の名前がコールされた瞬間、会場中から大きな歓声が沸き起こった。「あいみょん」の登場だ。山吹色地のアロハシャツ、長い髪をなびかせてステージに登場し、ギターを手にして奏で始めたのは「愛を伝えたいだとか」。昨年に続いて2回目の出演で「私の大好きな岡本太郎の、太陽の塔の横で出来て光栄です」と満面の笑みで話した。ヒリヒリするような恋の情感を描いた「君はロックを聴かない」「ふたりの世界」、そして心情を吐露するように、掴みかかるように歌う「生きていたんだよな」に続き、ラストは「去年ちょうど、私の大好きな太陽の下に咲いていたあの小さな花のうたを歌います」という言葉の後、「マリーゴールド」を披露。伸びやかな彼女の歌声に合わせて、一緒に歌ったり、時折涙ぐむ人の姿も。鳴り止まぬ大きな歓声と拍手の中、あいみょんは何度も大きく手を振りながらステージを去っていった。
TEXT: 杉本ゆかり
PHOTO:森好弘・渡邉一生 ・阪東美音・キシノユイ
◎番組情報
ライブ音源たっぷりのMEET THE WORLD BEAT 2019特番をOA
『FM802 30PARTY MEET THE WORLD BEAT 2019 SPECIAL』
2019年8月10日(土)18:00~21:00
DJ:飯室大吾/内田絢子
https://funky802.com/meet/
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