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2019/07/22

エイサップ・ロッキーの保釈を求め、トランプ米大統領が仲裁

 ドナルド・トランプ米大統領が2019年7月20日、スウェーデンのステファン・ロベーン首相に直接連絡し、同国で拘留されている米ラッパーのエイサップ・ロッキーを保釈するよう説得したとツイートした。「(ロッキーの)保釈のために保証人になってもいい」などと伝えたようだが、スウェーデンの刑事司法には米国や日本のような保釈制度がないため、空疎な提案だと米ビルボードが批判している。

 トランプ大統領は、ロッキーの解放に向けて動くと19日にツイートしていた。カニエ・ウェスト夫妻やファースト・レディのメラニア夫人に仲裁を頼まれたことがきっかけだったようで、電話会談でロベーン首相には「ロッキーは国外逃亡しない」と請け合った上で、「双方のチームが今後も話し合い、48時間後に再び話すことに合意した」とツイートしている。

 ロベーン首相の報道官であるトニ・エリックソンは、大統領と首相との間に約20分間の“友好的で丁重な”会話が交わされたことを認めた。「ロベーン首相は、スウェーデンの司法制度、検察、裁判所が完全に独立していることを強調した。スウェーデンでは法の下、全ての人が平等であり、政府が法的手続きに介入することはできないし、するつもりもないことを明確に示した」と報道官は声明で発表している。また、今後の会談については可能性はあるが予定はされていないとしている。

 ロベーン首相は、「トランプ大統領がこの件に個人的な関心があると理解している。私と話したいとの意向を伺っているが、実に前向きなことだ」と会談前にコメントしていたが、会談後の21日に出した声明では報道官の声明同様、政府が介入について消極的であると警告している。

 エイサップ・ロッキーは、音楽フェスティバル出演のために訪れていたスウェーデンで、現地男性2名とけんかになり、任意で出頭したところを逮捕され、現在も拘留が続いている。カニエや妻のキム・カーダシアン・ウェストのほかにもショーン・“ディディ”・コムズ、ジャスティン・ビーバー、ショーン・メンデス、ニッキー・ミナージュ、ポスト・マローンなどの有名人が彼の早期保釈を求めている。

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