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2019/07/01 10:00

子どもを味方にしたもん勝ち?! Foorinの「パプリカ」はなぜ売れ続けるのか【Chart insight of insight】

 Foorinの「パプリカ」がロングヒットとなっている。2019/7/1付のHot100では11位で、15週連続でベスト20にチャートインしたことになる(【表1】)。そもそもこの曲は、2018年8月にリリースされたものなので、1年近く前の楽曲だ。NHKの2020応援ソングとして発表され、米津玄師のプロデュースということで話題性も高かったが、リリース週集計の2018/8/27付のHot100で23位。その後はずっと100位圏外という状況が続いていた。

 風向きが大きく変わったのは、なんといっても2018年末のNHK紅白歌合戦に出場したことだろう。この影響により1/14付のHot100では、圏外から一気に32位まで上昇。ダウンロードでは14位にランクインした。この急上昇は一過性のものでなく、その後も継続したところがこの曲の強さだ。徐々にストリーミングも伸び始め、2/11付で19位と初めてベスト20に到達している。そこから現在に至るまで、ダウンロードもストリーミングも10位前後をキープし続けているのだ。いったん火が点いたことで、一気にヒットにつながったと言える。

 さらに特徴的なのは、フィジカルのCDが健闘していること。こちらも1月以降はずっと40位以内を推移し、今週も20位にまで上昇している。例えば、あいみょんのように10代~30代くらいのファン層が多い場合は、フィジカルは伸び辛いことも多いが、さらに低年齢層及びその両親がメインターゲットということもあり、形あるCDが未だに根強いということだろう。また、4月頃からカラオケの指数も急激に伸びており、今週は8位という好成績となっている。おそらく楽曲が浸透し、家族でカラオケに行った時に子どもたちが歌う定番曲となりつつあることが想像される。

 大きな露出によって、ダウンロードからストリーミングへとつなぎ、フィジカルの売上とカラオケが後押しする。「パプリカ」は、いわばロングヒットのわかりやすい雛形といえる。子ども向けのアイテムの売り方としても、同じようなヒットを狙うアーティストにとっては、大きなヒントになるはずだ。Text:栗本斉

栗本斉:旅&音楽ライター、選曲家。レコード会社勤務の傍ら、音楽ライターやDJとして活動を開始。退社後、2年間中南米を放浪し、現地の音楽を浴びる。その後フリーランスとして活動した後、2008年から2013年までビルボードライブのブッキングマネージャーに就任。フリーランスに戻り、雑誌やライナーノーツなどの執筆や音楽評論、ラジオやストリーミングサービスにおける構成選曲などを行っている。

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