2019/06/08
ディズニー・アニメーションの名作を実写化した映画『アラジン』が遂に日本で公開を迎えたが、監督を務めたガイ・リッチーと楽曲担当のアラン・メンケン、そしてランプの魔人ジーニーを演じたウィル・スミスが、楽曲制作の裏に“ある挑戦”があったことを明かした。
『アラジン』の物語を語る上で楽曲は欠かすことができない。アラジンとジャスミンが魔法のじゅうたんで夜空をかけ、初めて心を通わす大事なシーンに挿入される「ホール・ニュー・ワールド」や、ランプの魔人ジーニーのコミカルさを最大限に引き出している「フレンド・ライク・ミー」など、ただのBGMとしての効果だけでなく、登場人物たちの心情やキャラクターを代弁するためにも用いられている重要な要素の一つだ。まさにこの映画の命と言っても過言ではない楽曲の制作に関して、ガイ・リッチー監督は「野心的になり過ぎないように注意して、ミュージカルとしての構造を壊さないようにし、そしてオリジナル版のトーンを保持しながらも、十分に新鮮だとおもえるような作品にしたいと考えたのです。」と、そのままでも完璧なオリジナルのナンバーを、より現代的なものにしたいと考えたことを明らかにした。
リッチー監督はミュージカルをはじめ、音楽映画と言われる作品を制作したことはない。そんなリッチー監督が、言わずと知れた名曲ばかりの『アラジン』の楽曲において、新たな創造にチャレンジするのは少々無謀にも思える。しかし、この挑戦を強力に支えた人物がいた。オリジナルの楽曲アニメーション版の楽曲も手掛け、【アカデミー賞】8回、【ゴールデングローブ賞】7回、【グラミー賞】11回の受賞歴、そして【トニー賞】や【ローレンス・オリヴィエ賞】も手にしている音楽界のレジェンドであるアラン・メンケンと、ジーニー役のウィル・スミスだ。アランは「たいていの場合、ガイは余分なものをそぎ落とすことを好みますが、時にはシーンの中で音楽が爆発することがあります。それはほぼ例外なく、歌のテーマが物語を語る上でとても大事な時ですが、その質感やトーンはとても実写的で、ガイならではだと思います。」と監督の音楽センスを称賛する。
そしてウィル・スミスは「ガイは楽曲に関して一か八かの賭けをしたいと考えていたんだ。でも同時にオリジナルの歌を深く尊重していた。そして彼は自分の求めているサウンドがどういうものなのか、観客にどう感じさせたいのかという考えをしっかり持っていたんだ。僕はヒップホップのバックグラウンドを利用したりフレッシュなバイブスを注ぎ込んだりすることを自由にやらせてくれたんだ。」と、監督のオリジナル版への敬意と、新たなチャレンジとのバランスを話してくれた。そんな楽曲に対して新たなアレンジを加えようとするリッチー監督のチャレンジ精神は見事だ。巨匠アラン・メンケンさえも唸らせた新しい音楽とはいったいどんなものなのか? その答えはぜひ劇場で。
◎公開情報
『アラジン』
現在公開中
監督:ガイ・リッチー
音楽:アラン・メンケン
出演:メナ・マスード、ナオミ・スコット、ウィル・スミスほか
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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