2019/06/01
今週のHot100では、ロングセールス組を中心に、新旧の楽曲が入り乱れた結果となっている。そのなかで今回注目したいのが、ガールズグループの勢いだ。
まずは、今週8位となったTWICEの「FANCY」(【表1】)。この曲は4月24日リリースのミニ・アルバム『FANCY
YOU』の冒頭を飾るリード曲なので、いわゆるシングル曲ではない。しかも『FANCY
YOU』は韓国盤のため日本語詞の楽曲は含まれず、しかも輸入盤のみの扱いのため、いわゆるコアファン向け。実際、Hot
Albumsでの最高位も22位止まりだ。しかし、「FANCY」はYouTubeやストリーミングでの再生数が強く、これらのポイントにより5週に渡ってベスト10をキープしている。そこにTWICEの底力を感じることができるし、まさに典型的なデジタル時代の人気の形だといえるだろう。
一方、9位にチャートインした乃木坂46の「Sing Out!」はまったく違う動きをしている(【表2】)。こちらは5月29日がフィジカルのCDリリース日なので、今週のチャートには反映されていないが、その1週前の5月22日に先行配信され、とくにダウンロードのポイントが強く、一気にベスト10入りとなった。彼女たちは前煽りがうまく、情報を小出しにすることでツイッターのポイントをしっかりと稼ぎ、先行配信で一気に畳み込んでくる展開はさすが。ラジオのオンエアも上がってきているので、このポイントも来週になるとさらに上昇するだろう。すでに次週の先ヨミでは首位を独走中ということなので、予想通りの結果が待っているに違いない。
なお、10位には欅坂46の「黒い羊」がチャートインしているが、こちらもまたまったく違う動きをしている。このように、同じガールズグループといえども、売れ方はそれぞれ。何が正解かは結果次第だが、それぞれの特性に合った展開が必要であることは確かだ。text:栗本斉
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