2019/05/24
平井 堅のKen's Barの20周年を記念した【Ken’s Bar 20th Anniversary Special!!】が、5月22日に日本武道館でファイナルを迎えた。
Ken's Barは、1998年に東京・大久保にあるON AIR PLUSで、わずか50人キャパのライブスペースでスタートしたコンセプト・ライブ・シリーズ。この20年の間にドームやアリーナなど会場を広げるも、アコースティック編成でドリンクとともに、平井 堅が観客をもてなすというスタイルは変わらず継続されている。そして2018年に20周年を迎えたことを記念し、2018年~2019年にかけてニューヨークなど、国内外の会場で開催。5月22日は、20周年記念ライブの最終日ということで、武道館の客席は満席で埋め尽くされた。
開演時間となりステージバックに掲げられたバーのネオンサインが灯ると、メンバーとともに平井 堅が登場。鈴木大(Pf.)の演奏とともに、ライブではお馴染みの「half of me」、そして石成正人(Gt.)とともに「魔法って言っていいかな?」を立て続けに披露した。静まり返った武道館を、存在感のある歌声で満たすと「Ken’s Barへようこそ」と笑顔で挨拶。「今宵も死に物狂いで歌います。最後までよろしく、日本武道館BOYS & GIRLS!!」と、いつもの決め台詞で観客を煽った。
高い技術によって客席を圧倒させるパフォーマンスと、毒っ気のあるユーモアたっぷりなMCのギャップも、ファンを拡大し続ける理由の1つ。客席が熱を帯び始める中、前半のゲスト亀田誠治が大きな歓声とともに登場した。2002年にリリースされた「大きな古時計」から17年の付き合いだという2人だが、2人きりでステージで演奏するのは初めてだ。今ツアー恒例の「好きな食べ物は?」という質問で会場を沸かせると、ジャニス・イアン「Love Is Blind」をカヴァー。亀田のうねるようなベースと平井 堅の歌声がステージ上で絡み合い、白熱したセッションが繰り広げられた。前半の最後は、2004年のヒットナンバー「瞳をとじて」。15年という月日が流れても色あせない楽曲に、涙をぬぐうファンの姿も見られた。
そしてステージバックのカーテンが開き、Ken’s Barがたたずむ街並みが映し出されると「哀歌(エレジー)」で2ndステージが幕開け。平井が投げたボールをキャッチしたファンが、平井のオリジナル曲から好きな楽曲をリクエストできるという恒例のコーナーでは、「青空」と「PAUL」が披露された。姉妹でファンだという、1人目のファンからのリクエスト「青空」は、平井が大学時代に振られたというエピソードから生まれたそう。鈴木との短い打合せのあと、24年ぶりの「青空」が披露された。そして2人目のファンがリクエストした「PAUL」は、2002年に発売された「大きな古時計」のカップリング曲。いずれも、マニアックなリクエストに平井自身も懐かしみつつ、ファンとの温かな交流が繰り広げられた。そして、なんと今回はファイナルということもあり2人目のゲストとして登場したのは、あいみょん。武道館が驚きと歓声で湧き上がる中、真っ白い衣装に身を包んだ、あいみょんが登場した。平井 堅が出演したラジオ番組で、最近気になるアーティストとして、あいみょんを挙げたところ、それに応えるように、あいみょんが平井宛に同番組で手紙を読み、そこから交流がスタートしたという2人。あいみょんが大好きだという平井 堅「鍵穴」と、あいみょんの「愛を伝えたいだとか」がセッションされ、息のあったハーモニーで客席を沸かせた。
そして、「改めて恋愛感情と向き合って書いた」という新曲「いてもたっても」から、ライブはクライマックスへ。大神田智彦(Bass)、Lambsy(Per.)も加わり、「KISS OF LIFE」、「POP STAR」といったヒットナンバーで駆け抜けた。アンコールでは、タイトルもまだ付いていない未発表曲を披露。ギターのアルペジオとともに、ストレートな言葉が優しく紡がれ、約3時間の公演が幕を閉じた。メンバーを見送ったあと、マイクを使わず大きな声で「今日は、どうもありがとうございました」と挨拶をした平井 堅。歌声の持つ可能性を伝え続けてくれた彼の、これからの進化を楽しみに追い続けたい。
◎公演情報【Ken’s Bar 20th Anniversary Special!!】
2019年5月22日(水)
日本武道館
出演:平井 堅(vo.)、鈴木大(Pf.)、石成正人(Gt.)、大神田智彦(Bass)、Lambsy(Per.)
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