2019/05/06
今週のHot100は大波乱。トップ10の中に初登場曲が7曲となり、ロングセールス楽曲との対比がはっきりと見えてきた。そんな中、今回注目したいのが、じわじわと上昇しているONE OK ROCKの「Wasted Nights」だ(【表1】)。
この曲は今年2月に配信され、2/18付で最高位6位を記録した。その後、じわじわと下降して40位台になったが、4月に入ってからは再浮上し、今週は12位をキープしている。これには、4月から始まったエド・シーランのアジア・ツアーにおけるオープニング・アクトとしての出演や、この曲が主題歌となった映画『キングダム』が4月19日に公開されたことなどの影響が大きいのだろう。この曲と同様に、同時期にリリースされたアルバム『Eye of the Storm』も順調だ(【表2】)。こちらもリリース週の2/25付で首位を獲得し、11週連続で20位以内にとどまっており、今週は12位となっている。
どちらを見ても特筆すべきなのは、配信に非常に強いということ。「Wasted Nights」は、フィジカルのCDが無い分、他のアーティストと比べると不利だが、実はダウンロードもストリーミングもベスト10内だ。また、『Eye of the Storm』の方は、ダウンロードで順位をそれほど下げることなく今週7位となっている。この動きを見る限りでは、まだまだ粘り強さを見せてくれそうだ。
シングルもアルバムも同じように長く売れ続けるというのは、コア・ファンもグレーユーザーもしっかりと取り込み、定番化しているということにほかならない。それは、米津玄師やあいみょんなどとも共通しており、一過性ではない人気をしっかりと獲得できた証拠ともいえる。なおかつ、ONE OK ROCKはライヴ・アーティストでもあり、これから夏に向かって海外ツアーやフェスなどで話題も多いのでさらに盛り上がるに違いない。彼らのロングセールス化は、もはや安定したと断言してもいいのではないだろうか。Text:栗本斉
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