2019/01/31
2014年から継続中のケシャとプロデューサーのドクター・ルークの裁判で、2017年に行われた嘱託尋問にレディー・ガガが召喚された際のルーク側の弁護士との激しいやり取りの内容が記録された裁判所文書が公開された。
この裁判は、2005年にケシャがドクター・ルークことルーカス・ゴットワルド(Lukasz Gottwald)から性的暴行を受けたと訴えているもので、ルークはこれを否定し、逆にケシャを名誉毀損で訴えている。2017年の嘱託尋問が開始される前、ガガの弁護士はルークの弁護士に対し、ケシャの事案のせいでガガは自分が受けた性的暴行の記憶がよみがえりPTSDの症状にさいなまれていると警告している。「この数時間、(ガガは)いくらかのPTSD反応を示しており、いくばくかのトラウマと感情的反応が引き起こされている。彼女が今泣いていることを記録に残していただきたい」とガガの弁護士は述べている。
レディー・ガガは、ケシャとの出会いや、彼女とドクター・ルークとの関係について知っていることを特に話すよう求められている。ガガは、「彼が何らかの形で、または何かしらの言い回しで権力と操作を利用したと彼女は言っていた。私は彼女の口から出た言葉を厳密には繰り返さないけれど、彼は彼女をコントロールするために権力と操作を使い、彼女に“ハッピー・ピル”(精神安定剤)か何かを与え、彼女はそれを飲み、目覚めると何も思い出せなかったと私に言った」と証言している。
ガガはまた、ケシャがある時下着だけの姿でルークのスタジオにいるところを目撃したと話している。「その時に私たちが話したことで私が覚えているのは、彼女の深い悲しみと憂鬱と怯えだ。以前会った時とは明らかに大きく様子が変わっていて、会話の内容を具体的には話せないけれど、とても感情的だったことは確かで、彼女のそばにいてあげたかったことを覚えている」と彼女は振り返っている。
ルークの弁護士クリスティーン・レペラ(Christine Lepera)から、ケシャがルークにレイプされたか否かの“事実的知識”を持っているのかと聞かれたガガは、「そうね、私は彼女のうつ病について事実的知識を持っている。彼女がサポートと愛情を必要としていることについて事実的知識を持っている。あの子が陥った悪循環について事実的知識を持っている。トラウマについて事実的知識を持っている。私はこの件に関して知識もあるし詳しい。あの子は深刻なトラウマを経験し、まだそこから抜け出せていない。そしてあなた方全員が当事者なのよ」と述べている。
また、レペラが、「あなたの父親が誰かをレイプしたと伝えられて、それが事実ではないとあなたは知っているのに、その(被害者が)多くのトラウマの症状を抱えていたとしたら」本能的にどう感じるかと尋ねたところ、ガガは、「何故(ケシャは)はこれが起きたことを世間に公表しなければならなかったの?サバイバー(性的暴行などを受けたことがある人)たちがどんな気持ちでいるかあなたにはわかる?人に(暴行を受けたことを)話すことがどんな気持ちかあなたにはわかる?あきれた表情で私を見ないで。恥を知りなさい」と反論した。この時点で両陣営ともに休憩を挟んでいる。
2019年1月29日にThe Blastがこの文書について報じたあと、ドクター・ルークの弁護団は声明で、「われわれ全員が関心のある話題について熱意があるのは立派だ。だが問題の夜に現場にいなかったレディー・ガガは、そこで何が起きたのかについての知識は全くない。とりわけ実際の証拠が示しているのは(以下のとおりだ):ケシャが酒を飲み過ぎて嘔吐したため、パーティから追い出された。ドクター・ルークは親切心から、数ブロック離れたホテルの自分のスイート・ルームに彼女を泊めてもいいと申し出た。ケシャはホテルの部屋のベッドで眠り、ドクター・ルークはソファで眠った。ドクター・ルークはケシャを触っていないと宣誓証言した。ケシャ本人も宣誓証言で、ドクター・ルークがホテルの部屋にいたのかすらまったく覚えていないと認めている。ケシャがドクター・ルークに不適切な行為をされた記憶がないのは、そのようなことがなかったからだ」と主張している。
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