2019/01/14 12:00
2018年が終わり、2019年のチャートがスタートした。年末といえば様々な音楽番組があるが、やはり注目はNHK紅白歌合戦だろう。毎年、視聴率や内容に関する批判が飛び交うが、それでも今回は41.5%と、2年ぶりの40%超えの好記録だった。米津玄師、サザンオールスターズ、ユーミンと話題性の高いアーティストも多く、おおむね好評だったようである。そして、アーティストによっても考え方は違うだろうが、紅白はある意味ステイタスでもあり、売上にも大きく影響すると言われている。
では、実際に、紅白出場アーティストのチャートアクションはどうだったのかというと、やはり顕著に結果が表れている。今週の上位10位にランクインされているアーティストは、すべて紅白出場者(ただし、桑田佳祐はサザンオールスターズとして)。しかもそのほとんどが、年末年始でチャートが上がっているのだ。
例えば、昨年大ブレイクし、紅白初出場となったあいみょんの「マリーゴールド」は、今週のHot100で3位(【表1】)。この曲はもともとストリーミングに強い楽曲で、フィジカルのCDはリリース直後以外は圏外だった。しかし、年末から急上昇し、CDのセールスポイントは24位にまで上がっている。発売週の同ポイントが32位だったことを考えると、紅白効果は多大と言える。同じく、今週のHot100で4位となったMISIAの「アイノカタチfeat.HIDE(GReeeeN)」も、紅白の影響を受けた一曲(【表2】)。この曲も全体的にポイントは上昇しているが、とくにCDのセールスポイントが15位まで急上昇していることに気付くだろう。
ご存知の通り、紅白は老若男女全国津々浦々様々な世代が見ている番組だ。それだけに、ストリーミングやダウンロード以上に、CDのセールスという旧来のビジネスに大きな結果が出る。番組の影響力はまだまだ侮れないし、CDリリースが続く限り、しばらくはこの関係性も無視できないはずだ。Text:風奏陽
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