2018/12/31
2018年の米チャートを賑わせたヒット曲や話題曲の中には、今年の米音楽界におけるトレンドや、社会の動きが歌詞に凝縮されているものがいくつも見られた。
今年も後わずかとなるなか、米ビルボードがこれらの楽曲を起点に、米国における2018年の音楽事情/社会情勢を振り返っている。本日は、社会問題を取り上げた楽曲とミュージック・ビデオで、チャイルディッシュ・ガンビーノを音楽界の大スターへと押し上げた「This Is America」をピックアップする。
「This is America/ Don't catch you slippin' now/ Look how I'm livin' now/ Police be trippin' now/ Yeah, this is America/ Guns in my area」(これがアメリカ/ミスをするな/今の俺の生き方を見ろ/今の警察はいかれてる/そう、これがアメリカ/俺の周りは拳銃だらけ)
5月にリリースされた現代のプロテスト・ソング「ディス・イズ・アメリカ」は、米国で深刻な社会問題となっている銃による暴力や黒人に対する警察の蛮行がテーマで、大きな注目を浴びた。国民的コメディ番組『サタデー・ナイト・ライブ』で初披露された直後にミュージック・ビデオがリリースされると、瞬く間にネットの話題を独占し、米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で初登場首位を獲得した。2018年に全米1位を獲得したのはたった12曲だったが、歌詞の内容はこの12曲の中でも異彩を放っていた。
米ビルボードのAndrew Unterbergerは、「ガンビーノによるこれらのテーマの扱い方は当然ながら物議を醸すこととなった。だが少なくともこれらに関する会話を誘発していることも明白で、唯一議論の余地がある例外としてケンドリック・ラマーの“ハンブル.”があるものの、これはドナルド・トランプ時代におけるほかの“Hot 100”首位楽曲よりはましと言えるだろう」と「ディス・イズ・アメリカ」が初登場1位を獲得したあとに論じていた。
◎「This Is America」MV
https://youtu.be/VYOjWnS4cMY
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