2018/12/22
12月24日付のBillboard JAPAN週間“Top Albums Sales”で、RADWIMPS『ANTI ANTI GENERATION』が73,661枚を売り上げ1位を、DA PUMP『THANX!!!!!!! Neo Best of DA PUMP』が49,784枚を売り上げ2位を、コブクロ『ALL TIME BEST 1998-2018』が32,837枚を売り上げ3位を、クイーン『ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)』が20,134枚を売り上げ4位をそれぞれ獲得した。(集計期間2018年12月10日~2018年12月16日)。
1位の『ANTI ANTI GENERATION』はRADWIMPSの、全作『人間開花』より約2年ぶりにリリースされた9作目のオリジナルアルバムである。2位の『THANX!!!!!!! Neo Best of DA PUMP』は全作『Da Best of Da Pump 2 plus 4』から実に12年ぶりにリリースされたベストアルバムで、現メンバーでは初となるアルバム作品である。『ANTI ANTI GENERATION』と『THANX!!!!!!! Neo Best of DA PUMP』は発売日が2018年12月12日で集計期間内に発売された新譜である。3位の『ALL TIME BEST 1998-2018』はコブクロ初のオールタイム・ベストアルバムで発売日は2018年12月5日で本集計期間は2週目にあたる。4位の『ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)』はロックバンド・クイーンの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ」のサウンドトラックで、発売日は2018年10月19日であり、本集計期間は9週目となりロング・セールとなっている。
洋楽や邦楽・オリジナルアルバムやベストアルバムやサウンドトラック・ジャンルや発売時期についても様々なこれらのアルバムの売れ方に違いがあるのかどうか、ここではこれらのアルバムが地域別でどのように販売されているかを検証してみる。まず、これらのアルバムと比較するために一般的なアルバムが集計期間内にどのような販売比率になっているかを調べた結果が下記の通りである。
〇全アルバム地域別販売比率(集計期間2018年12月10日~2018年12月16日)
北海道 4.2%
東北 6.3%
関東 40.6%
甲信越 3.5%
北陸 2.1%
中部 11.2%
近畿 15.6%
中国 5.4%
四国 2.4%
九州 8.8%
ほぼ人口の多い地方で多く売れている傾向であるが、大都市を擁する関東や近畿は人口比よりも多い販売比率となっている。
また全アルバム及び、集計期間のアルバムセールストップ4の地域別販売数をグラフ化したのがは図1(http://www.billboard-japan.com/d_news/image/70951/2)である。上位4タイトル共通して言える事は、関東の比率が全アルバムより下回り、北陸・中部・中国・四国・九州では全アルバムより高い比率を示している。ここ数年のCD販売の傾向として、CDリリース時にリリース・イベントを行うアーティストが増えており、特に集客が見込める東京・大阪・名古屋等の大都市で行う事が多く、結果全アルバムの関東や近畿の販売比率を押し上げている。一方十分な知名度のあるアーティストは地方でもしっかり売り上げを上げる事ができるため、関東・近畿・中部地方以外の販売比率が高くなる傾向がある。今回取り上げているアーティスト達は後者であり、十分な知名度を持っていると言えるだろう。
次に個々のアルバムに目を向けてみる。まずRADWIMPS『ANTI ANTI GENERATION』であるが、北海道・関東・近畿以外の地方での販売比率が全アルバムの販売比率を上回っている。どちらかと言うと西日本に強く、中国・四国・九州の販売比率は21.9%(全アルバムは16.6%)と今回取り上げた4タイトルの中で最も高い結果となった。
DA PUMP『THANX!!!!!!! Neo Best of DA PUMP』は関東・近畿以外の地方で全アルバムの販売比率を上回る結果となっている。こちらは東日本に強く、北海道・東北の販売比率が13.7%(全アルバムは10.5%)と今回取り上げた4タイトル中最も高くなっている。
コブクロ『ALL TIME BEST 1998-2018』は近畿で29.0%(全アルバムは15.6%)と非常に高く、逆に関東では24.5%(全アルバムは40.6%)と低くなっており、近畿のほうが関東より大きくなる極端な結果となっている。コブクロの地元は大阪であり、近畿地方で絶大な人気を誇っている事がわかる。
クイーン『ボヘミアン・ラプソディ(オリジナル・サウンドトラック)』はここに上げた4タイトルでは最も全アルバムに近い地域別販売比率となっている。映画によって存在が再認識されたが、元々抜群の知名度があり、地方に関わらずでも一定の割合の人がこのアルバムを購入しているという事を証明している。
邦楽/洋楽/オリジナルアルバム/ベストアルバム/サントラ/新譜/旧譜と多彩な顔ぶれとなったアルバムセールスチャート上位であるが、実力や知名度の裏付けがあってセールを伸ばしている事が垣間見れる結果となった。
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像