2018/12/03
エミネムはこれまでも自身の作品の中で多数のアーティストに言及してきたが、2018年11月30日にリリースしたフリースタイル「Kick Off」(キック・オフ) でも、多くの有名アーティストを名指ししている。
約11分の「Kick Off」には、アリアナ・グランデ、ジャスティン・ビーバー、リース・ウィザースプーン、スヌープ・ドッグ、ドクター・ドレー、ジェイダ・ピンケット・スミスなどの名前が登場するが、その扱いに関しては好意的だったりディスっていたりとさまざまだ。
アリアナ・グランデに関しては、2017年5月に彼女のコンサート会場で自爆したイスラム過激派のテロリストに自分をなぞらえ、自分はろくでなしで洗脳されたテロリストと大差ないとラップしている流れで登場しており、彼女自身に対する意見は特になさそうだ。また、ウィル・スミスの妻であるジェイダ・ピンケット・スミスに関しては、「ある女にジェイダ・ピンケットくらい魅力的だって伝えた/そして彼女がその気になるまでただ見つめた」と好意的だ。
一方でジャスティン・ビーバーとリース・ウィザースプーンは完全にディスっている。ジャスティンに関しては、「カトリック学校のジャスティン・ビーバー/やつに背を向ければドラッグ(dust)やマリファナ(reefer)を売っている」とラップしているほか、ウィザースプーンをほうきの柄で叩きのめす描写が登場する。
エミネムはまた、“クリスティーナ”という女性についての過激な性描写も展開しており、彼がこれまで何度も批判されてきた女性に対する中傷をやめるつもりがないことがわかる。このクリスティーナが特定の人物なのかは不明だが、彼は2000年の「ザ・リアル・スリム・シェイディ」で当時まだ19歳だったクリスティーナ・アギレラを罵倒したことある。彼女はその後「Can’t Hold Us Down」(2002年)で、「あなたは論争を起こすことでしか有名になれなくて残念ね」などと反撃したが、「あんなに若かったのに私もbadass(豪胆で格好いい)で最高だった」と、2018年5月に公開された米ビルボードの巻頭インタビューで当時を振り返っている。
エミネムは9月に10thスタジオ・アルバム『カミカゼ』をリリースし、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で初登場1位を獲得したが、歌詞でマシン・ガン・ケリー、ジョー・バドゥン、タイラー・ザ・クリエイターなど多数のアーティストをディスったほか、LGBTQや女性に対する暴言が散りばめられていることから、評価は賛否両論だった。
◎「Kick Off」映像
https://youtu.be/TGWhv8JMyr8
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