2018/11/13
アリアナ・グランデの「サンキュー、ネクスト」が初登場1位に輝いた、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
2013年4月13日付チャートで最高9位をマークした、故マック・ミラーとのコラボ・ソング「ザ・ウェイ」から、通算11曲のTOP10ヒットをもつアリアナだが、これまでの最高位は2014年リリースの「プロブレムfeat.イギ―・アゼリア」が獲得した2位で、シングル曲での1位獲得は意外にもこの曲が初となる。UKチャートでは、その「プロブレム」と「バン・バン (ジェシー・J、アリアナ・グランデ、ニッキー・ミナージュ)」に続く、3曲目の首位獲得。
米ビルボード史上、通算32曲目の初登場1位獲得曲で、女性アーティストとしては、2015年11月14日付チャートで1位にデビューした、アデルの「ハロー」以来、3年ぶりの快挙。2018年では、チャイルディッシュ・ガンビーノの「ディス・イズ・アメリカ」と、ドレイクの「ゴッズ・プラン」、「ナイス・フォー・ホワット」に続く4曲目のNo.1デビュー。1995年には、マライア・キャリーの「ファンタジー」と「ワン・スウィート・デイwithボーイズIIメン」、マイケル・ジャクソンの「ユー・アー・ノット・アローン」、そしてホイットニー・ヒューストンの「ため息つかせて」の4曲が初登場1位を獲得していて、およそ23年ぶりのタイ記録となる。
週間視聴回数は5,550万回で、ストリーミング・チャートでも同1位を獲得。また、初週ダウンロード数は81,000で、セールス・チャートでもNo.1デビューを飾り、主要2チャートを制した。エアプレイも週間1,130万回と好調な出だし。11月6日にオーディオ・クリップとリリック・ビデオがリリースされているが、現在までにミュージック・ビデオは公開されていないため、リリースされればストリーミングの上昇により、さらに勢いを増すだろう。
先週まで7週の首位をキープしていたマルーン5の「ガールズ・ライク・ユーfeat.カーディ・B」に続き、ポップ・ソングとしては2曲連続の1位獲得となった「サンキュー、ネクスト」。2018年は、そのほとんどがヒップホップ・アーティストの首位独占で、「ガールズ・ライク・ユー」は1月27日付チャートで1位に輝いた、カミラ・カベロの「ハバナfeat.ヤング・サグ」以来、およそ8か月ぶりのポップ・ソングによる首位獲得だった。ポップ・ソングがワンツーフィニッシュを飾るのも、「ハバナ」がエド・シーランの「パーフェクト」と並んで以来、およそ10か月ぶりのこと。
2018年に女性がメイン・アーティストで、首位を獲得した楽曲は、カミラ・カベロ「ハバナfeat.ヤング・サグ」、カーディ・B「アイ・ライク・イットfeat.バッド・バニー&J.バルヴィン」、そしてアリアナのみ。この3曲の首位獲得はそれぞれ1週で、2018年の女性アーティスト首位獲得総週は、現在までにたった3週ということになる。前年は6週、2016年は16週、2015年は10週、2014年は28週と、近年の記録と比べても非常に少ない。また、フィーチャリング・アーティストが参加していない、女性アーティストの首位としては2017年10月21日付のカーディ・Bによる「ボーダック・イエロー(マネー・ムーブス)」以来となる。
アリアナは、この曲の他にも「ゴッド・イズ・ア・ウーマン」が20位、ミュージック・ビデオの公開により<Streaming Gainer>を獲得した「ブリージン」を21位にランクインさせている。なお、この2曲は8月にリリースされた4thアルバム『スウィートナー』からのシングルだが、今週1位に輝いた「サンキュー、ネクスト」は本作には収録されておらず、次作からの先行シングルとしてリリースされたもの。発売日は決まっていないが、この曲のヒットを受け、近いうちにサプライズ・リリースされるかもしれない。
アリアナの登場により2位にダウンしたマルーン5の「ガールズ・ライク・ユー」だが、エアプレイ・チャートでは16週目の首位獲得を果たし、ノー・ダウトの「ドント・スピーク」(1996年)、マライア・キャリーの「ウィー・ビロング・トゥゲザー」(2005年)と並ぶ歴代2位タイに浮上した。
今週も、R&B/ヒップホップ・チャート、ラップ・チャートの2冠を制した、トラヴィス・スコットの「シッコ・モード」は3位に下降。次期首位獲得曲として期待されていた、マシュメロ&バスティルの「ハピヤー」も4位に落ちている。その中で順位を上げたのは、ホールジーの「ウィズアウト・ミー」。先週の9位から6位に最高位を更新していて、自身のシングル「バッド・アット・ラブ」が獲得した最高5位を上回る可能性も高い。先週TOP10入りしたシェック・ウェスの「モー・バンバ」も、今週は9位にひとつランクアップしている。
TOP10以下では、グッチ・メイン、ブルーノ・マーズ、コダック・ブラックによるコラボ・ソング「ウェイク・アップ・イン・ザ・スカイ」が先週の26位から14位に上昇した。ミュージック・ビデオの視聴回数も好調で、次週、TOP10入りも期待できそうな動きをみせている。33位には、映画『ボヘミアン・ラプソディ』の公開を受けて、クイーンの代表曲で同タイトルの「ボヘミアン・ラプソディ」がリエントリーを果たした。
Text:本家一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、11月16日以降掲載予定となります。
◎【Hot100】トップ10
1位「サンキュー、ネクスト」アリアナ・グランデ
2位「ガールズ・ライク・ユー」マルーン5 feat.カーディ・B
3位「シッコ・モード」トラヴィス・スコット
4位「ハピアー」マシュメロ&バスティル
5位「ルーシッド・ドリームズ」ジュース・ワールド
6位「ウィズアウト・ミー」ホールジー
7位「ベター・ナウ」ポスト・マローン
8位「ZEZE」コダック・ブラックfeat.オフセット&トラヴィス・スコット
9位「モー・バンバ」シェック・ウェス
10位「ドリップ・トゥー・ハード」リル・ベイビー&ガンナ
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