2018/09/08 12:00
先週から、ビルボード・チャートインサイトがリニューアルされている。大きく変わったのは、セールスポイントが分割されたことだ。それまでは、CDの売上数、デジタルのダウンロード数、ストリーミング数はすべて合算されていたのだが、すべて別々に表示されるようになった。そのため、それぞれの楽曲の特性がこれまで以上に可視化されるようになった。
わかりやすい例で、大ヒット中のDA PUMP「U.S.A.」を見てみよう。(表1)6月リリースだというのに、今週のHot100ではいまだに2位という恐るべき強さを誇っている。しかし、CDセールス数だけを見ると、実はこれまでの最高位は10位。今週も18位とそれほどポイントは高くはない。ただ、配信に関しては圧倒的な強さを見せており、とりわけストリーミング数では10週連続1位をキープしている。これに、驚異的な動画の再生数が加わり(こちらはなんと12週連続1位!)、ヒットチャートを席巻しているのだ。
一方で、今週6位となった乃木坂46の「ジコチューで行こう!」は、DA PUMPとまったく違う動きをしている(【表2】)。8月8日にリリースされたこの曲は、配信に関してはダウンロードもストリーミングも現時点では下降気味だ。しかし、CDセールス数に関しては、4週連続でベスト5をキープしており、今週に至っては先週の5位から2位へとアップしている。いかに、彼女たちがフィジカルに強いのかが良くわかる。
このように、同じヒット曲といえども、楽曲それぞれ売れ方が違うのは今の時代においては当たり前。今後も意外なチャートアクションによって、新しいヒットが生まれていくことだろう。Text:風奏陽
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