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2018/07/23

【米ビルボード・アルバム・チャート】ドレイク首位独走、ウィズ・カリファ新作初登場2位

 ドレイクの『スコーピオン』が3週目の首位をキープした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 7月14日付チャートでNo.1デビューを果たしてから、首位を独走している『スコーピオン』。徐々に数字を落としてはいるが、登場3週目となる今週も260,000ユニットを獲得し、2位以下と大きく差をつけてのNo.1獲得となった。そのうち、ストリーミングによるみなし売り上げが213,000枚で、アルバムの純粋な売上枚数は29,000枚。ストリーミング・チャートでも3週連続の首位をキープした。

 本作は、初登場週に獲得した7億4,590万視聴が週間ストリーミング歴代1位となり、2週目となる先週も3億9,100万回を獲得し、歴代3位を記録した。今週獲得した視聴回数は2億9,040万回で、歴代7位にランクイン。本作で、TOP10に7曲をを送り込む快挙を成し遂げている。

 また、週間ストリーミングTOP10のうち、4位に前作『モア・ライフ』(2017年4月8日付)が獲得した3億8,480万回、8位に同アルバムの2週目 (2017年4月15日付) が記録した2億3,550万回がランクインし、9位には通算13週のNo.1獲得を果たした4thアルバム『ヴューズ』(2016年5月21日付)がランクインしている。つまり、TOP10のうち、6作がドレイクの作品ということになる。

 一方の売上枚数は芳しくないように思えるが、セールス・チャートでも3週目の1位をキープしている。週間29,000枚でのセールス・チャート首位獲得は歴代ワースト2位で、ワースト1は先週本作が獲得した同29,000枚(僅差)だった。このことから、ストリーミングの需要が高まり、全体のアルバム・セールスが落ちてきていることがわかる。本作『スコーピオン』の売上が安定している理由として、7月13日から発売がスタートしたパッケージ(CD)セールスが加わったことが挙げられる。今週獲得した29,000枚のうち、CDの売上枚数が13,000枚、ダウンロード数は16,000枚だった。

 2018年にリリースされたアルバムとしては、本作と今週3位にランクインしているポスト・マローンの『ビアボングズ&ベントレーズ』(5月12日~26日付)、そしてケンドリック・ラマーがプロデュースした『ブラックパンサー:ザ・アルバム』(2月24日~3月3日、3月17日付)の3作が、首位獲得数3週で並んでいる。2018年度(2017年12月~2018年11月迄)としては、テイラー・スウィフトの『レピュテーション』(2017年12月2日~16日、2018年1月6日付)が獲得した通算4週が最長となる。

 続いて2位に初登場したのは、米ペンシルベニア州出身の人気ラッパー、ウィズ・カリファの新作『ローリング・ペイパーズ2』。スタジオ・アルバムとしては、同チャート初のNo.1獲得を果たした『Blacc Hollywood』(2014年)以来4年振りのランクインで、2011年リリースの3rdアルバム『ローリング・ペイパーズ』(最高2位)から4作連続のTOP3入りを果たしている。最高6位をマークしたコンピレーション・チャートアルバム『カリファ』を含めると、通算5作目のTOP10入り。

 R&B/ヒップホップ・チャートとラップ・チャートでは、前作までの3作が全て1位に輝いたが、本作はドレイクに阻まれ惜しくも2位デビューとなった。週間ユニット数は80,000で決して悪い数字ではないが、前作までの勢いは大分弱まったように思える。敗因としては、昨年夏から立て続けにリリースしたシングル5曲が、いずれもランクインすらしなかったことだろう。これまでは、ブレイク曲となった2010年の「ブラック・アンド・イエロー」や、2015年の年間3位を記録した「シー・ユー・アゲイン」が全米1位を獲得するなど、シングル・ヒットをアルバムの売上に繋げていた。

 ポスト・マローンの『ビアボングズ&ベントレーズ』(68,000ユニット) 、エクスエクスエクステンタシオンの『?』 (45,000ユニット) が続き、5位にはカーディ・Bの『インベージョン・オブ・プライバシー』(44,000ユニット)が引き続きランクインしている。本作からは、新曲「アイ・ライク・イットfeat. バッド・バニー&J.バルヴィン」がNo.1に輝き、売上(視聴回数)に繋げている。また、カーディがフィーチャリング・アーティストとして参加した「ガールズ・ライク・ユー」の大ヒットにより、マルーン5の『レッド・ピル・ブルース』が先週の12位から9位に浮上。2018年に入ってからは、初のTOP10入りを果たした。

 初登場はウィズ・カリファの『ローリング・ペイパーズ2』のみだったが、マルーン5の『レッド・ピル・ブルース』と、米ノース・カロライナ州出身のカントリー・シンガー=ルーク・コムズの『ディス・ワンズ・フォー・ユー』が、25,000ユニットを獲得し先週の13位から10位に再ランクインした。本作は、昨年6月にリリースされた彼のデビュー・アルバムで、同チャート4位、カントリー・アルバム・チャートではNo.1を獲得している。


Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、7月27日以降予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『スコーピオン』ドレイク
2位『ローリング・ペイパーズ2』ウィズ・カリファ
3位『ビアボングス&ベントレーズ』ポスト・マローン
4位『?』エクスエクスエクステンタシオン
5位『インベージョン・オブ・プライバシー』カーディ・B
6位『グッドバイ&グッド・リダンス』ジュース・ワールド
7位『グレイテスト・ショーマン』サウンドトラック
8位『ハーダー・ザン・エヴァー』リル・ベイビー
9位『レッド・ピル・ブルース』マルーン5
10位『ディス・ワンズ・フォー・ユー』ルーク・コムズ

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