2018/04/24 17:00
2016年5月5日に逝去した、世界的シンセサイザー・アーティスト冨田勲の幻のシンセサイザーワークが発掘された。
5月23日にリリースとなる『MISSING LINK of TOMITA 冨田勲 日本コロムビア初期作品集 1953~1974』は、日本コロムビアに遺された冨田勲の貴重な音源を発掘し集めたアルバムだ。
冨田といえば、1974年にシンセサイザーによるアルバム「月の光」を発表し、日本人として初めてグラミー賞にノミネートされて以降、発表するアルバムは次々と全世界で空前のヒットとなり、その名は世界的なものとなった。その後もNHK大河ドラマや映画音楽などを多数作曲し、近年はバーチャル・シンガーの初音ミクとのコラボレーションで「イーハトーヴ交響曲」「ドクター・コッペリウス」などの革新的な作品を世にだしてきた。
そんな冨田の最初のキャリアは日本コロムビアの専属作曲家としてのスタートだったという。今回の『MISSING LINK of TOMITA』は、そのキャリアのスタートからシンセサイザー・アーティストとして名声を得るまでの約20年の知られざる作品群を集めたものとなる。レコードデビュー盤となった子どものための童謡から、70年代のシンセサイザーで世界へ雄飛する直前に手がけた貴重なマイルストーンとも言える創作ダンス音楽までを厳選した、冨田勲の創作の原点を解き明かすアルバムだ。
中でも、ラストに収録されている1974年制作の「愛 《コムポジション―習作》」は、冨田がモーグ・シンセサイザーを使用して制作した最初期のまさに幻の作品であり、すでに冨田がシンセサイザーを創意あふれるかたちで操っていることがわかる貴重なドキュメントとなっている。
ジャケット写真も本日公開。アートワークデザインは、冨田の晩年の作品のアートワークを多く担当した宇川直宏が手がけた。宇川は今回のアートワークについて「冨田勲は偉大だ!!! 偉大すぎる!!!! なぜなら半世紀以上の長きにわたり、ありとあらゆる家電を振動させ、我々の鼓膜に音楽を届けてくれたからだ!!!!!!!! TOMITAの歴史は、リスニング環境そのものの歴史と比例する!!!! 蓄音機の発明!そして真空管ポータブルからトランジスタへのラジオの進化!そして敗戦から8年に開始されたTV放送!また高度経済成長期にお茶の間の中心に座った家具調ステレオの時代から、コンポーネントの歴史!ウォークマン!バイノーラル、ドルビーステレオ!ヴァイナルからCDへ!アナログ放送からデジタルへ、5.1ch…..データファイル、ハイレゾ、ブルートゥース、IoT x オーディオまで、それら全ての時代でTOMITAの音楽は人々に興奮を与えてきたのだ!!!!!! 今回その黎明期の作品がご開帳されるという!!!!!!!「MISSING LINK of TOMITA」!!!!! つまりこれは太陽系12惑星誕生以前の膨張し始めた冨田宇宙….天の川銀河の超新星なのだ!!!!!!」とコメントを寄せた。
◎リリース情報
Album『MISSING LINK of TOMITA
~冨田勲 日本コロムビア初期作品集 1953-1974~』
2018/5/23 RELEASE
COCQ-85418 3,000円(tax out)
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