2018/03/15 12:00
2018年冬季平昌オリンピック スノーボード・ハーフパイプにて3度目の金メダルを獲得したショーン・ホワイトが主催するスノーボード&音楽イベント【Air + Style Los Angeles 2018 】が現地時間の3月3日、4日にロサンゼルスにて開催され、PhoenixやZEDDらが出演した。
本大会は1994年にオーストリア・インスブルックにて始まった歴史ある大会で、2015年からショーン・ホワイトがオーガナイザーとなりアメリカ版エアー・アンド・スタイルを開催。スノーボードやスケートボードのコンテスト、そして音楽ステージでは総勢24組のアーティストが出演しXスポーツと音楽のコラボを行った。
会場となったのは、ダウンタウンの南に位置する多目的公園エクスポジション・パーク。運動場、美術館、植物園などがあり年間を通して文化的なイベントからエンターテイメントショー、教育プログラムまで様々なアクティビティーが行われ、音楽イベントではFYFフェスティバルもこの会場で開催されている。会場はストリートスノーボードコース、スケートボードパーク、大小2つ音楽ステージ、またスノーボード&スケートボードコースにも音楽ステージが設置されていて、観客はコンテストと同時にアーティストのパフォーマンスを楽しむことができる。
大会の主催者であるショーン・ホワイトは幼少の頃からすでにスノーボード界では有名でキッズながらビデオスターであり、10代のうちから数多くの大会で優勝。その後オリンピックに2大会連続で金メダルを獲得 その名を世界中に轟かせた。近年ではバンドやビジネスをスタートさせた彼について、現役から退いたのではという世間のささやきもあったが、平昌オリンピックにて自身3度目となる金メダルを獲得し現役でトップであることを知らしめた。
<スノーボード>
去年まではビッグエアが開催されていたが、今年はストリートスタイル形式に変更しカリフォルニアのスノーリゾートのビッグベア・マウンテンとコラボ。ビッグベア監修の元にデザインされた巨大建造物に100トン以上の雪を敷き詰めた特設ストリートスノーボードコースを舞台に合計14名のスノーボーダーが競い合った。大会を制したのは、1996年生まれの新世代スノーボーダーカナダ出身のダーシー・シャープ。スタイリッシュなレールスタイルやボックスからのダイナミックなトリックを決め見事優勝を勝ち取った。
<スケートボード>
巨大なコンクリートパーク内にはアール、ミニランプ、フラットレール、ステアなどのセクションが連なる形で複合されていて、様々なルーティンを組める。ライダー達はパーク内にある音楽のステージからドロップインし、バンクでスピードに乗って派手なトリックをメイクするたびにに観客から歓声が上がった。初日のベストトリック ラウンド1で3位になったハワイ出身19歳のヘイマナ・レイノルズが翌日の大会で優勝。甘いマスクとモデルのようなルックスの彼が、キックフリップなどの高度な技を次々と決め圧倒的な存在感を放っていた。また2位のCJコリンズは若干14歳ながら際立った技を連発し多くの観客を魅了した。
<音楽>
◎ZEDD
初日のヘッドライナーのZEDDはクリスタルのDJブースに巨大なスクリーン、スモークや紙吹雪を使いDEMワールド全開。寒くて凍える観客を踊らせて体の芯から熱くした。ホイットニー・ヒューストンのリミックスをプレイしたりして、キッズの同伴の親達をも踊らせた。
◎Phoenix
2日目のトリは4月に単独公演が決定しているPhoenix。主催者であるショーン・ホワイトはフィトピットで待機し、彼らが出るやいなやノリノリで歌い踊。ショーンはPhoenixの大ファンで自ら出演をオファーしたそうだ。ライブは観客が全曲大合唱でものすごい人気。「ロサンゼルスは第二のホームだよ!」とフロントマンのトーマが言うとステージを降り観客の元へ降りていき一緒に歌い2日間のフィナーレにふさわしい幕を閉じた。
◎Gucci Mane
スペシャルゲストの彼を一目見ようと多くの観客が押し寄せその場はカオス状態。DJが会場を盛り上げるがなかなか出てこない。10分押しで登場した彼に観客は狂喜乱舞。ヒットシングル「Dawn」になると、ハンズアップとシンガロングで感情全体が一層ヒートアップ。ヒップホップのパラレルワールドになった。
◎Phantogram
シンガーのサラはショーン・ホワイトのガールフレンド。二人の出会いは彼女が出演していたミュージックフェスティバルにショーンが遊びに来ていたことがきっかけだそう。サウンドボードから彼が見守る中、ゴールドのフリンジの突いた衣装で登場。サポートメンバーを増やし、ダンス路線からロック寄りのアレンジでバンドの音に厚みを増していた。サラのカリスマ性と楽曲のかっこよさに観客は終始圧倒されっぱなし。来日公演も是非実現して欲しい。
◎BADBADNOTGOOD
3/10には再来日を果たしたカナダのジャズバンド。全曲インストルメンタルで、出演アーティストとは一線を画すかっこよさ。ジャズを聴かないキッズ達も彼らの演奏に速攻ノックアウトされていた。
◎Cut Copy
演奏の途中から激しい雨が降り出したにもかかわらず、その雨を物ともせず軽快なダンスサウンドで観客を踊らせる。雨宿りをしていた観客も彼らの音を聴いて踊らずにはいられずステージに駆けつけ最後は雨も止みセカンドステージは巨大ディスコ状態と化していた。
◎Washed Out
チルウェーブな感じから一転、軽快でポップなディスコサウンドにサイケでポップな映像を映し一見別のバンドかと思ってしまったが、ガラリと変わったウォッシュト・アウトの音に続々集まってくる様子から新規のファンを増やして功を成したようだ。
◎Ex-Cult
初来日公演を終えたばかりのTy Segallの再プロジェクトGØGGSのメンバーであるクリス・ショーがフロントマンを務めるパンクバンド。ステージはスケートボード・パークの中に設置され、コンテストに出場するライダー達がキックオフする場所がステージであったため、“スケートボーディングはパンクロック”と言う言葉がぴったりとマッチしていた。
◎The Paranoyds
モデルのスタッズ・リンデス率いるLAのガレージロックバンド 。他メンバーのレクシーとライラ3人ともキュートなルックスに反して骨太ロックでステージがあるスノーボードコースで大会を盛り上げた。ザ・ストロークスのアルバート・ハモンドJrのアメリカツアーのサポートアクトが予定されている彼女達から目が離せない。
Photo & Text:ERINA UEMURA
【出演者リスト】
Phoenix、ZEDD、Gucci Mane、Phantogram、GRiz、DRAM、Cashmere Cat、Cut Copy、Mura Masa、Tinashe、Washed Out、Cloud Nothings、A.CHAL、Cut Snake、Hearts、Lophiile、Mija、Wet、BADBADNOTGOOD、Ex-Cult、The Paranoyds、Surfbort、The Birth Defects
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