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2018/02/16

両者の音楽性とヴォーカルがマッチしたノスタルジックなネオソウル・チューン / 「ラブ・ライズ」カリード&ノーマニ・コーディ(Song Review)

 2018年1月28日に開催された【第60回グラミー賞】で、5部門にノミネートされた実力派R&Bシンガー=カリードと、ガールズ・グループ“フィフス・ハーモニー”のメンバー、ノーマニ・コーディのデュエット曲「ラブ・ライズ」が、バレンタイン・デーの2018年2月14日に解禁された。

 同曲は、2018年3月18日に公開される映画『ラブ・サイモン』のサウンドトラックに収録されるナンバーで、本作にはトロイ・シヴァンやエイミー・シャークといった若手シンガーソングライターから、英マンチェスター出身の4人組ロック・バンド=The 1975(ザ・ナインティーンセヴンティファイヴ)、fun.(ファン)のギタリストである、ジャック・アントノフのソロ・プロジェクト=ブリーチャーズなど、人気アーティストが多数参加。アルバムのプロデュースは、そのジャック・アントノフが務めている。また、ジャクソン5やホイットニー・ヒューストンなどの過去のヒット曲も収録される予定。

 カリードとノーマニ・コーディは、カリードのシングル「ヤング・ダム&ブローク」(2017年)のミュージック・ビデオで共演したことがキッカケで、今回の共演に繋がった。「ラブ・ライズ」も、カリードとノーマニ・コーディの両者による共作で、その他には、クリス・ブラウンやザ・ノックスの楽曲にフィーチャーされた、女優/シンガー・ソングライターのテイラー・パークスや、アリアナ・グランデの元彼=マック・ミラーの楽曲などを担当した、ジャミール・シャマスがクレジットされている。

 レコードのゴツゴツと擦れた音からはじまる、両者の音楽性とマッチしたノスタルジックなネオソウル・チューン。同じフレーズが何度も続くが、歌い方に絶妙な変化を与えることで、しつこく感じさせない。また、どちらも主張し過ぎず、お互いのパートを立てて歌う姿勢も、好感が持てる。ハモり具合も良く、2人の声が重なり合うパートは美しく、心地よい。ノーマニは、フィフス・ハーモニーで表現できなかった個性をアピールしている。

 フィフス・ハーモニーからは、2016年末に脱退したカミラ・カベロが、シングル「ハバナfeat.ヤング・サグ」とデビュー・アルバム『カミラ』が同時に全米1位に送り込み、トップ・スターへの階段を駆け上がっている。彼女の活躍に刺激され、ノーマニもソロ活動を本格始動させたのではないだろうか。同路線のポップ・スターとしては難しいだろうが、カリードのように本格派シンガーとしてブレイクしてくれれば何より。

 映画『ラブ・サイモン』は、甘いマスクで人気急上昇中の若手俳優=ニック・ロビンソン演じるサイモンが、同性愛者であることを隠していたが、ネットで知り合った高校生に恋していていくという、現代を象徴したようなラブ・ストーリー。日本での公開は(現時点で)未定。


Text: 本家 一成

◎リリース情報
「ラブ・ライズ」
カリード&ノーマニ・コーディ
2018/2/14 RELEASE

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