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2018/01/30

『ダークタワー』名作家スティーヴン・キングが映画化に対する苦悩を語る

 絶賛公開中の映画『ダークタワー』の原作者スティーヴン・キングが本作の映画化に対して恐怖心を抱いていたことを明かした。

 『スタンド・バイ・ミー』や『ショーシャンクの空に』、『グリーンマイル』など、自身の小説が次々と実写化され、名作映画として愛されている作家スティーヴン・キング。イドリス・エルバとマシュー・マコノヒーを招いて実写化された『ダークタワー』は、スティーヴンが作家のキャリアをスタートさせた22歳のときに書き始められた人気シリーズで、彼の全著作の原点と言われる。スティーヴンは、「僕の作品の中で、最も長い時間をかけて創作エネルギーを費やした作品だ。もう70歳になろうとしている僕が長い間執筆し続けてきたわけだから、これが僕にとって確かな代表作といえるんだよ」と、彼が生み出した数々の名作の中でも最も大切な作品であると話している。そんな特別な思いがありながら、意外にも「本作においては、小説を守ることには全く関心がないんだ」とも語る。

 それは、スティーヴンがこの映画において“ファンを第一優先”に考えているからだった。「僕が本当に守りたいと思っているのはファンなんだ。ファンの人たちがこの映画を見て楽しんでくれるかどうか、気にかけているのはそこだけだ」、「小説を読んでくれた人たちが熱烈に支持してくれている作品。だからこそ、実際に映画化となると本音は怖いんだよ」とファンを大切にするあまり、思わず弱気なコメントもこぼしている。

 そんな彼の不安を打破したのが本作のメガホンを取った気鋭監督ニコライ・アーセルだ。『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』の脚本で世界的な注目を集めた彼は、幼い頃からスティーヴン・キングの作品に影響を受け、特に『ダークタワー』シリーズに感化されたという熱烈なファンの一人。スティーヴンは、そんな監督を起用することで、「ファンにとっても思い入れがある作品だからこそ、僕は原作者としての立場をなるべく濫用しないようにしていたんだ」と、ファンである監督の意見を尊重して製作に臨んでいたことを明かしている。その結果、「監督が小説とは違う、全く新しい“ひねり”を加えてくれたんだ。他にもいろいろ違った方法で映画化できただろうけれど、僕はこの作品に満足しているよ」と、ファンもスティーヴン自身も納得の出来になったのだと説明してくれた。スティーヴン・キングの全著作の原点であり、ファンを第一に考えて作られた映画『ダークタワー』をぜひ劇場でご覧あれ。


◎『ダークタワー』予告編
https://youtu.be/mOO6SKuKP7c

◎公開情報
『ダークタワー』
全国公開中
原作:スティーヴン・キング
監督:ニコライ・アーセル
出演:イドリス・エルバ、マシュー・マコノヒー、トム・テイラー
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

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