2017/11/17
来年でデビュー10周年を迎える“チェロ弾きのシンガーソングライター”分島花音(わけしまかのん)。最近では、VAMPSが贈るハロウィン・ライブ・イベント【HALLOWEEN PARTY】にチェリストとしてバンドに参加(※今年で5年連続)していたのも記憶に新しい。また、これまで多くのアニメ・テーマソングの作詞作曲/歌唱を担っており、今年も各国各地のイベントに参加。彼女の才能は音楽だけに留まらず、イラストレーター/デザイナーとして自らライブグッズ等を手がけるなど、多岐に渡り、どの活動も目を見張るものがある。そんな彼女が2017年11月・12月・2018年1月と、3か月連続で開催するコンセプトワンマンライブ【The strange treat!】が、いよいよスタートする。
7月17日(日)渋谷・TSUTAYA O-EASTにて行われた【分島花音 LIVE TOUR 2017「BLUE BEAST BIOLOGY」】ファイナル公演で目にした“あの光景”が今でもくっきり目に浮かぶほどインパクトを与えられ、今回の【The strange treat!】も非常に楽しみである。ゆえ、本人に話を伺う機会をもらい、アレコレ語っていただいた。ここでは、第1回“分島花音の始まり”について紹介する。(※本稿は、第1回~第3回の連載)
まず前回のツアーファイナルのMCで語っていた“夢”について伺ってみたところ、「恥ずかしい話、私はデビューして24歳で武道館を埋めている予定だったんです。」と驚きの発言から話は始まった。
分島花音「まだ若い段階で、自分のスタイルを確立出来ると思っていたんですけど、今思えばそれもホント浅はかだったのかなって思いますね。やっぱり現実は厳しいし、なかなかうまく行かない部分があるので、当時は夢を見すぎていたなって、ちょっと反省してます(笑)」
と言われても、“分島花音の夢が叶う瞬間に立ち会うこと”を夢みる人も多くいる。そんな若かりし頃の導入から話は弾み、さらに遡ってもらった。
分島花音「3歳の時からチェロを始めたんですけど、私の家庭がちょっと特殊で『勉強はできなくていいから、毎日チェロを弾いていてほしい。辞めないでほしい。』みたいな、すごく音楽に対してだとか、表現に対して厳しかったんです。そして『上手くなてもいいから、自分なりの表現をするようにしなさい』ってずっと言われてたんですよ。なにもない空っぽのまま弾いても意味が無いから、ちゃんと自分を表現して、それを音楽にしなさいってずっと言われていたんです。私の親が厳しくてですね、楽器を弾くのが結構憂鬱だった時期もあったんです。でも師匠がすごく良い方で、すごく面白くて、音楽の面白さっていうのを小さい頃にその師匠から教えてもらって、それでなんとか辞めずにきて、そんな小さい頃から特殊な『他のことを何もしなくていいから、音楽ちゃんとやりなさい』みたいな教育を受けていたから、将来は“音楽という仕事やって生きていくんだ。”っていう風に、漠然と自分の人生が決められている感じでした。」
まさに英才教育そのもの!だが、当時の彼女は現在ライブで見せるような“本当に音楽が好きなんだ!”といった心境ではなかったようだ。では、どのように彼女の音楽への気持ちが変わっていったのか?
分島花音「中学生くらいになって“初めてJ-POPを聴く”ようになったんです。それまではずっとクラシックとか古楽とか、ルネッサンス音楽ばかりで、聴いててもジャズくらいだったんですけど。それからJ-POPや洋楽を聴くようになって『あ! こんな世界もあるんだ。』って、それまで縁遠く感じてたんですけど、徐々に友達ともオススメの曲教えてもらったりしていくうちに『作曲できるっていいな』って思ったんですね。クラシックって楽譜通り演奏して、どう表現するかって感じなんですけど、でもその当時から自我が強くて楽譜通り弾かなかったり、弾きたいように弾きまくってたんですよ(笑)。なので“J-POPの自由な表現”みたいなのにすごく憧れて、自分で曲を作れるって良いなと思って、それから見よう見まねで曲を作り始めて、高校生の時にオーディションを受けたんです。【ティーンエージャー・オーディション】って 10代のシンガーソングライターのオーディションがあって、試しに受けてみようかなって。」
J-POPとの出会いが、彼女と音楽との付合いを180°変えた…。それに『作曲できるっていいな』という感情や“J-POPの自由な表現”といったワードは、彼女だからこそ出てくるようで話を聞いていて楽しくなる。では、オーディションを受ける以前はどんな進路を考えていたのだろう?
分島花音「それまでは音楽の大学に行こうと思っていたので、中学くらいから そうゆう受験に必要な音楽の勉強をずっとしていたんです。大学へ進学するか迷ってたりしてたんですけど、オーディション受かったらそっち(シンガーソングライター)の道に専念してみようと思って。まあ結果オーディションに受かったので、大学はその後まったく考えず、それからクラシックの勉強はあまりしなくなっていったので、(演奏は)どんどん下手になってるかな……(笑)」
どんどん下手に…って(笑)。(数日後、斎藤ネコ(vln)ストリングスカルテットのライブ・イベント出演時に彼女は「(下手になり過ぎて)親に殺される!」と叫んでいた。) 進学を考えていたということで、お勉強もそれなりに…?
分島花音「音楽以外のことはまったくで…。中学まではまんべんなく勉強もできた方だったんですけど、高校に行ったタイミングでなんか『もう世の中についていけない』と思いましたね(笑) 音楽と美術だけはずっと“5”で、それ以外は普通な感じでした。」
お茶目な面も垣間見れて一安心! そして本当に素直な対応で、穏やかな人柄を感じる彼女ではあるが、作品へのこだわりは人並み以上、評価“5”の作品・表現が当然なのだ。分島花音に言わせればそれも“月並み”のことなのかもしれない。次は、デビュー後の話から。(第2回11/18公開)。
◎ライブ情報
3か月連続ワンマンライブ【The strange treat!】
「The strange treat! knowからの招待状」 ※SOLD OUT
2017年11月26日(日)渋谷 7th FLOOR
OPEN 18:30 / START 19:00
http://www.sogotokyo.com/event/detail?id=3536
「The strange treat! SONATAと通信①」
2017年12月31日(日)吉祥寺 STAR PINE’S CAFE
OPEN 18:30 / START 19:30
席種/料金:
・指定席 前売 5,400円(税込)
・スタンディング 前売 4,860円(税込)
お問い合わせ:STAR PINE’S CAFE 0422-23-2251
「The strange treat! SONATAと通信②」
2017年12月31日(日)吉祥寺 STAR PINE’S CAFE
OPEN 22:30 / START 23:30
席種/料金:
・指定席 前売 5,400円(税込) ※SOLD OUT
・スタンディング 前売 4,860円(税込)
お問い合わせ:STAR PINE’S CAFE 0422-23-2251
http://www.sogotokyo.com/event/detail?id=3537
「The strange treat! 物語の幕開け」
2018年1月8日(月・祝)Zepp DiverCity Tokyo
OPEN 17:30 / START 18:30
席種/料金:
・指定席 前売 5,400円(税込)
お問い合わせ:SOGO TOKYO 03-3405-9999
(月-土 12:00~13:00/16:00~19:00 ※日曜・祝日を除く)
http://www.sogotokyo.com/event/detail?id=3538
<分島花音 コメント>
『The strange treat!』は、2011年渋谷7thフロアから始まったライブなのですが、“The strange treat!”という架空のレストランにて、音楽をごちそうに見立て“おもてなし”をするというコンセプトです。今年で創業6年となります。
そして、分島花音がデビューしてまもなく十周年の節目ということもあり、過去を振り返ってまた同じ場所でThe strange traet! をリニューアルオープンさせます!
そして、スターパインズカフェ、ゼップダイバーシティと続き、2017年~2018年へと楽しく美味しくみなさんと一緒に過ごせたらと思っています。
12月のスターパインズカフェでは、初めての単独でのカウントダウンライブとなるので、どんなことになるのか今からとてもわくわくしています。
1月のダイバーシティでは、新しい試みを計画中です。チャレンジを惜しまないライブにしたいと思っています。
日常から切り離された非日常の場所。
わたしがライブで体験したい、させたい世界です。現実でつらいことや悲しいことがあっても、心に沢山美味しい音楽を食べてもらって、みなさんの人生を光で照らしたい。
遊び相手の獣を放って、見えない糸で繋がって、あなたが孤独にならないように、わたしは何度でもこの分島花音のライブという場所を作ります。
音楽は味も形も匂いも温度もないけれど、きっとあなたの人生をもっと豊かにできるはず。わたしの音楽も早くあなたに会いたがっています。
是非遊びに来てください。お待ちしています!
愛を込めて。
分島花音
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