2017/07/24
デビュー5周年を迎えたMachicoが、フルアルバム『SOL』を引っさげて【Machico Live Tour 2017 「DAY’S melody:」】を開催。名古屋、東京、大阪とまわり、7月24日 地元・広島にてツアーファイナルを迎えた。
“歌うま声優”と称されるほど歌唱力に定評があり、声優・アーティストとして活動している Machico。昨年、アニメ『この素晴らしい世界に祝福を!』のOPテーマ「fantastic dreamer」で華々しいタイアップを飾り、デビュー5週年となった今年は記念日である5月にアルバム『SOL』をリリース、そして8月にソロでは初となる世界最大規模のアニソンフェス【Animelo Summer Live 2017 -THE CARD-】(アニサマ)への出演も決定している。そんな彼女の大好きな歌で「太陽のようになりたい」「寄り添いたい」という思いが詰まった『SOL』を携えたライブツアー「DAY’S melody:」では、その一曲を大切に伝え、この一時を楽しんで、あの瞬間をみんなの心に残していけるような願いを感じた。そんなライブは、Machico自身が歌に寄り添ってもらった、心を晴らしてもらった経験から等身大の彼女の感情であるとともに、今や歌い手として人前に立つアーティスト Machicoのエンターテイメントだった。それを事務所ホリプロの先輩であるMay'nは「一貫した正義というか誠実さというか信念みたいなもの」と綴っていた(May'nブログ「こちま」より)。ここでは、7月16日 東京 渋谷クラブクアトロにて行われたライブを少し紹介する。
<太陽神 Machico降臨!>
“ピピピッピピピッ”アラーム音が鳴り「渋谷遅れる~!…… なんでウチはこんなに何回も何回も同じことを繰り返すんじゃろうか」広島弁も飛び出す朗読劇から「よし!2日目、渋谷、いってきまーす!」とライブは幕を開けた。アップナンバー「ワイルドカード」から一気に熱あげていくMachico。目覚めの時を知らせる、まさに、太陽神! 多少の力みがかった歌唱、ヘドバンする姿、カッコつけない彼女のありのままがステージ上で露となる。ギラギラと照る太陽へ向かい、拳を突き上げ大きな声を上げる観衆もまた、気持ちのいい表情をしていた。
「こんまちは!」前日の名古屋公演を飛び越えるくらい熱いライブにしたいと、笑い交えつつ意気込みを語ると、のんびり、おだやかに『SOL』リードナンバー「OVER HEAT」を披露。この夏に涼やかな風を吹かせるように颯爽と歌唱してみせると、「キミコンパス」「勇気のつばさ」では物思いにふけてしまいそうになるほど、おだやかな空気が流れ込んでいった。と、ここで本人曰く“寄り添いゾーン”へ。彼女の描くその情景や感情のイメージが飛び込んでくるパフォーマンスは心躍らせ、また、自らリクエストした“和テイスト”の楽曲「紅花火」では、華やかに舞い、表現の幅をみせつける。そして、アフリカの“心の楽器”とも称されるハンドオルゴール・カリンバとハンドサインを添えて「ココロメロディー」を奏でていった。
「話しとるんじゃい! 先生に怒られるぞ!」「“女優みたいな女”だからね(笑)」など終始笑いの絶えないMCから、新曲「Million Smile」を初披露すると、ここからラストスパート。「みんな声出す準備できてるかーい!? 足りねえ!足りねえ!」煽りに煽り、「青春オーバードライブ」でMachico全開のロックモードへ突入する。「みんな声出すんじゃーい!」とさらに熱狂する観衆へ、絞り出すほど声高に「TOMORROW」を浴びせ、本編を締めくくっていった。
<5年間の足跡たどる。“Machicoが好きで良かった”って思ってもらえるようなアーティストになれたらいいなぁ>
初めてリリースしたアルバム(アニソンのカバー作品)より「ハナマル★センセイション」で大歓声の中スタートしたアンコールは、言うなれば“足跡”ゾーン。ツアータイトルにある「:(コロン)」も足跡を見立てたもの。特に銘打ってはいないのだが、Machicoはこのライブでこれまでの5年間の歩みを一緒に感じてもおうと、多くの言葉とともに歌を届けていく。
「自分の声で、自分の言葉で伝えないと、届かない」そう語るように彼女は、決して的確な言葉ではないかも知れないが、丁寧に今の心境を語っていった。
歌手に憧れていた学生時代。自身の抱いていたアニソンの概念がひっくり返された記憶。進路を探る中で知った声優の仕事。。そしてデビュー、上京。当初、自分には何もできないとふさぎ込んでしまった事もあった。先輩のステージ上での姿を見て、なんでそっち側にいけないのか落ち込むこともあった。だけど、「自分にできることは限られている」
スタッフさん、先輩、同期、後輩…そして応援してくれるみんなと出会い、Machicoは変わっていった。人との繋がりが、刺激だったり、前を向くきっかけをくれたりして、彼女は「本当に幸せ」だと心から思っている。
「もっと大きくなって、“Machicoを好きで良かった”と思ってもらえるようなアーティストになれたらいいなぁと思っているので、これからもよろしくお願いします」
そんな5年間で、彼女が感じた葛藤であったり、それでも前に進んでいきたいという気持ち。その思いの丈がたくさんさくさん込められた「花音」で、この日のライブは最後を迎えた。“弱い自分を素直に愛したい”当時の自分を受け入れ、“ゆっくりと 歩いて行こう 私だけの道を”自分にできることで焦らず進んでいく目の前の彼女を、皆しっかりと見続けていた。
この公演の翌週、大阪公演、広島公演を開催し、大盛況のうちに幕を閉じた今回のツアー。アーティスト Machicoは、まだまだ走りだしたばかり。しかし、ただがむしゃらに前へ進むのではなく、周囲と自分がよく見えている彼女は、自身の抱いた様々な感情を歌声に乗せ、歌詞に綴る。人前に立つアーティストとしてだけでなく、普段のありのままの彼女もまた一段と興味深い。アーティスト Machicoの躍進がここからまた始まっていく予感を覚えた、そんな「DAY’S melody:」であった。
◎セットリスト
【Machico Live Tour 2017 「DAY’S melody:」】
7月16日(日)渋谷クラブ クアトロ
01.ワイルドカード
02.fantastic dreamer
03.ラブ★スト
04.OVER HEAT
05.キミコンパス
06.勇気のつばさ
07.カーテン
08.摩天楼グッバイ
09.紅花火
10.key of the future
11.ココロメロディー
12.Million Smile
13.星屑プリンス
14.マケズギライなThank you
15.青春オーバードライブ
16.TOMORROW
En1.ハナマル★センセイション
En2.Magical Happy Show!
En3.花音
◎リリース情報
アルバム『SOL』
2017/5/24 RELEASE
<初回限定盤(CD+BD)> COZX-1324~5 4,000円(tax out.)
<通常盤(CD)> COCX-39951 3,000円(tax out.)
『この素晴らしい世界に祝福を!‐この欲深いゲームに審判を!‐』主題歌シングル
『Million Smile/101匹目の羊』
2017/8/23 RELEASE
歌:Machico/アクア(CV:雨宮天)、めぐみん(CV:高橋李依)、ダクネス(CV:茅野愛衣)
<CD> COCC-17320 1,500円(tax out.)
取材:フルカワタイスケ
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