Billboard JAPAN


NEWS

2017/06/18 18:00

良質なヒップホップ・ソング満載の『プリティー・ガールズ・ライク・トラップ・ミュージック』2チェインズ(Album Review)

 エイサップ・ロッキーの「ファッキン・プロブレムスfeat.2チェインズ、ケンドリック・ラマー、ドレイク」(2012年)や、ジェイソン・デルーロの「トーク・ダーティーfeat.2チェインズ)」(2013年)などのTOP10ヒットをもつ、米ジョージア州カレッジパーク出身のラッパー、2チェインズの新作『プリティー・ガールズ・ライク・トラップ・ミュージック』が、2017年6月16日にリリースされた。

 本作は、米ビルボード・アルバム・チャートで1位を獲得したデビュー作『ベースド・オン・ア・トゥルー・ストーリー』(2012年)、翌2013年に最高位3位をマークした2ndアルバム『B.O.A.T.S. II: Me Time』、そして2016年にリリースした前作『コールグローヴ』(最高位4位)に続く、通算4作目となるスタジオ・アルバムで、その間には、2作のミックステープをリリースしている。また、今年に入ってからは、大ヒット中の映画『ワイルド・スピード ICE BREAK』のサントラ盤に新曲「ギャング・アップ」を提供した。

 新作『プリティー・ガールズ・ライク・トラップ・ミュージック』からは、ミーゴズのクエヴォとグッチ・メインが参加した「グッド・ドランク」と、タイ・ダラー・サイン、ジェネイ・アイコ、トレイ・ソングスの3人とコラボした「イッツ・ア・バイブ」の2曲が、シングルとしてリリースされている。どちらも2チェインズらしいクールなナンバーで、本作にはこの2曲に引けを取らない、良質なヒップホップ・ソングが全16曲収録されている。攻撃的なラップをカマす「4 AM」や、浮遊感漂うトラップ・ソング「ビッグ・アマウント」など、名曲揃い。

 彼らの他には、ファレルやモニカといったベテランから、レイ・シュリマーのスワエ・リー、ミーゴズ、トラヴィス・スコットなど、今をときめくヒップホップ・アーティスト、そして、ニッキー・ミナージュとドレイクという豪華な面々が参加している。

 そのニッキー・ミナージュやドレイクの作品を手掛けるマーダー・ビーツや、ケンドリック・ラマーやリル・ウージー・ヴァート、前作『コールグローヴ』も担当しているオナラブル・C.N.O.T.E.、ビヨンセの『レモネード』や、フランク・オーシャンの『ブロンド』など、昨年も数々の名盤を生み出したマイク・ディーンなどが、プロデューサーとしてクレジットされている。

 2チェインズは、前作からの変化について「音楽に関するプロセスが変わった」と話していて、たしかに、前作からの成長が伺える内容に仕上がっている。リリース翌週のアルバム・チャートでは、TOP10入りはもちろん、デビュー作以来、5年振りとなる首位獲得にも期待。


Text: 本家 一成

◎リリース情報
『プリティー・ガールズ・ライク・トラップ・ミュージック』
2チェインズ
2017/6/16 RELEASE

ACCESS RANKING

アクセスランキング

  1. 1

    【ビルボード 2025年 年間Top Lyricists】大森元貴が史上初となる3年連続1位 前年に続き5指標を制する(コメントあり)

  2. 2

    【ビルボード 2025年 年間Artist 100】Mrs. GREEN APPLEが史上初の2連覇を達成(コメントあり)

  3. 3

    【ビルボード 2025年 年間Top Albums Sales】Snow Manがミリオンを2作叩き出し、1位&2位を独占(コメントあり)

  4. 4

    【ビルボード 2025年 年間Top Singles Sales】初週120万枚突破の快挙、INI『THE WINTER MAGIC』が自身初の年間首位(コメントあり)

  5. 5

    <年間チャート首位記念インタビュー>Mrs. GREEN APPLEと振り返る、感謝と愛に溢れた濃厚な2025年 「ライラック」から始まった“思い出の宝庫”

HOT IMAGES

注目の画像