2017/06/08 19:00
現地時間2017年6月2日~4日にかけて、米NYランダルズ・アイランドで開催された【ガヴァナーズ・ボール】。今年は、チャンス・ザ・ラッパー、フェニックス、トゥールがヘッドライナーを務め、他にもロード、ウータン・クラン、ウィズ・カリファ、マーク・ロンソン&ケヴィン・パーカーなど数多くの人気アーティストが出演した。ここでは、Billboard JAPANの特派員によるフェス初日のレポートをお届けする。
◎フランシス・アンド・ザ・ライツ
ドラマティックな展開の曲とそれぞれの曲のクライマックスで見せるキレのある踊りに鳥肌が立つ。約1か月半前の【コーチェラ】のパフォーマンスとこの日までの間にチャンス・ザ・ラッパーと共演した「May I Have This Dance」のMVがリリースされたことで、注目度はかなり高くなった。この日のヘッドライナーのチャンス・ザ・ラッパーが飛び入りして共演するか期待をしていたが、踊りだけ最後に共演したのを目撃できたのは非常にラッキーだった。自身の出演時間の7時間前に会場入りしてミュージシャン仲間をサポートするチャンス・ザ・ラッパー、偉い!
◎ケラーニ
西海岸独特のスムーズで甘い歌声と反して、ジャケットを脱げば全身タトゥーというビジュアル。歌だけでなくバックダンサー2名と息のあった激しいダンスも披露し、どの決めのポーズをとっても妖艶でセクシーだった。
◎ブリーチャーズ
fun.(ファン)のギターリスト ジャック・アントノフのソロ・プロジェクト。この日が2作目『Gone Now』のリリース日ということもありパフォーマンスは気合いが入っていて良かったが、ポップな曲をずっと聞いていると若干軽すぎる感じがあり、あまり印象が残らない演奏だった。
◎チャールズ・ブラッドリー
昨年に胃がんであることを公表したこともあってか顔は以前より細くなったように感じるが、相変わらずの声量と渋い声質、ソウルの神髄を感じる演奏だった。
◎マイケル・キワヌーカ
とてもクリーンでバンドメンバーの演奏もよく、本物のミュージシャンシップを堪能できるライブだった。
◎スクールボーイ・Q
DJのオーディエンスの煽りは本人が登場する前から加熱していたが、いざ本人が登場するとオーディエンスは縦ノリで1曲目からヒートアップ。ティーンの女子達が最前列で動画をスマホで撮影し飛び跳ねながら曲に合わせてNワードを連呼する状況が衝撃的だった。
◎ロード
ベールで顔を隠してステージ下手からロードが現れるとオーディエンス(熱心なファンはほぼ女子)からのギャーという叫び声が凄かった。バンド以外にコーラス、ストリングス、ホーン隊もいて音は豪華。また、ステージ中央に大きな透明な箱があって、「Ribs」ではロードも他のダンサーと一緒に箱の中に入って、飛び跳ねたりして踊っているのが一番印象的で特別な瞬間だった。ブリーチャーズのジャック・アントノフとの「Liability」の共演も素晴らしく、新作を聞ける日がさらに待ち遠しくなった。
◎マジッド・ジョーダン
インディーR&Bのダークで怪しい雰囲気が漂う中、マジッドのカリスマ性と今後の伸びしろの可能性の大きさを感じ、これからの活躍に注目したい。
◎チャンス・ザ・ラッパー
どの一瞬を切り取っても非常にポジティブなエネルギーに溢れていて、その場にいたオーディエンスの誰もが元気をもらったライブだった。フランシス・アンド・ザ・ライツの飛び入りで「May I Have This Dance」を一緒に踊り、最後の曲「Blessings」ではタイ・ダラー・サインが飛び入りとゲストも豪華で、ずば抜けた人気を感じた。今年のこのフェスティバルを象徴する一番のアクトと言っても間違いないし、それ以上のパフォーマンスだった。
◎公演情報
【ガヴァナーズ・ボール】
米ニューヨーク州ニューヨーク
ランダルズ・アイランド
2017年6月2日(金)~4日(日)
ウィークエンド2:2017年4月21日~23日
INFO: https://www.governorsballmusicfestival.com/
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