2017/06/02
6月はアメリカのゲイ・プライド月間。米ビルボードでは、エルトン・ジョン、セリーヌ・ディオン、ブリトニー・スピアーズ、シーア、セレーナ・ゴメスをはじめとする様々なアーティストにLGBTQコミュニティに向けたラブレターを書いてもらった。
その内の一人、アダム・ランバートは、デビューのきっかけとなったオーディション番組『アメリカン・アイドル』に出演している時からゲイであることを隠さず、2012年にはカミングアウトしているアーティストとして初めて米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”の首位を獲得した。
「僕はハリウッドのクラブやステージで腕を磨いた。初めて“自分と同じタイプの人々”を見つけたと感じた時の嬉しさを今でも覚えている。境界線の外で、自分の思うがままに生きることを選んだ気の合うよそ者たちと、ようやく僕は仲良くなることができた。僕たちはお互いを称賛した。27歳の時、僕は自分の人生とキャリアをすっかり変えてしまうことになる番組のオーディションを受けた。『アメリカン・アイドル』では素晴らしい経験をさせてもらった。夢が実現した。
突然、ゲイの有名人であることから発生する予期せぬ問題に圧倒されるようになった。僕はLGBTQコミュニティが誇れるように、できる限り正直にオープンに自分たちの経験を反映する責任があると感じていた。だけど2009年当時、僕らは今ほどメインストリームじゃなかった。ファンの中には僕が初めて親近感が持てる同性愛者だという人もいた。無理しなくてもいいんだ!困難もあったし、ダブル・スタンダードや偏見にも対応しなければならなかった。自分は背伸びをしているんじゃないかと思うこともあった。僕がどうやって突き進んだか分かる?死ぬほど頑固だったってこと以外に。それは僕が今まで出会ってきた多くのクレイジーな夢想家たちのおかげなんだ。
君たちみんなは僕にとって真のインスピレーションだ。常に地に足をつけていられるよう、感謝を忘れないようにしてくれた命綱だ。LGBTQのミュージシャン、ダンサー、ドラァグ・クイーン、バー・スター、クラブ・キッズ、DJ、デザイナー、俳優、スタイリスト、グラム・スクワッド……君たちが僕のサーカス一家だ。僕らの夜のプレイグラウンドを何年もほっつき歩いたことで、自分は最後まで諦めないと思える理由とその方法を実感できたんだと思う。僕の同性愛家族を代表するためだよ!
あれから8年が経ち、LGBTQコミュニティは随分遠くへ来た。仲間のアーティストや民間人が弁解もせず、全く気にすることなくカミングアウトしている。現在直面している障害もあるけれど、僕たちの進歩には心底驚いている。僕たちは本当に遠くまで来た。僕の本当のファンの本質は皆同じだから、これからも他の異質な変人をファミリーに迎え入れ続けるだろう。僕の旅を明るくしてくれて、支持してくれて本当にありがとう。僕も君たちみんなのために同じことをし続けることを誓うよ。」
◎Love Letters to the LGBTQ Community
http://billboard.com/lgbtq-letters
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