2017/04/12
4月9日、満開になった桜も散ってしまうほどの雨模様となった週末。ららぽーと豊洲で行なわれたCheeky Paradeのリリースイベントは、「さすがライブのチキパ!」との声がTwitterに投稿されるほどのドラマティックな様相を呈していた。
深夜から雨が降り続いていた都内。夜が明けても雨は止む気配を見せず、リリースイベントの第1部開始時刻となる12時が近づくにつれて雨脚は強くなるばかり。会場となった、ららぽーと豊洲 シーサイドデッキメインステージ周辺では、晴れの日には青々と眩しいほどの人工芝の上で雨に打たれながら天候の回復を祈るファン、会場には到着したものの、状況を見守ろうと雨を避けるようにショッピングモールの軒先に集まった人たちが、鉛色の雲に厚く覆われた空を恨めしそうに眺めていた。
一方、チキパチームはギリギリまで実施の可能性を探っていた。10時34分、チキパStaffのTwitterアカウントは、このまま雨が続けばミニライブは中止になる可能性があることを投稿。メンバーからも雨が止んでほしいという願いを込めたつぶやきが続いた。
海外では“Float like a butterfly, sing like a bee.”とさえ言われている……かは定かではないが、“蝶のように舞い、蜂のように歌う”彼女たち(「BUNBUN NINE9'」だけに)。しかし、濡れたステージということを考えると、安全面からも中止はやむなし。チキパのライブスタイルを知っているだけに、多くのファンも本日のイベント開催をどこかで諦めかけていた。
ところが第1部スタート7分前、事態は急転するのである。
「本日のリリースイベント1部ですが 雨のため、1曲のみの歌唱となります。」
11時53分、チキパStaffのアカウントが1曲のみパフォーマンスすることを告知。これを目にしたファンが、次々にステージのほうに集まってくる。その数は、普段の晴れの日の豊洲と比べると、決して多いわけではない。しかし、たとえ何人でも、待っていてくれる人がいる限りステージに立ち続ける。そんなチキパチームの気概、表現者としてのプライドが関係各所を動かしたのだろう。
「身体が突き動かされました。」
「普通に感動してしまった。」
「チキパ豊洲やばかった!」
「凄くチキパらしい!」
「さすがライブがすごいチキパ。」
「雨の中びしょ濡れになって一曲でもやってくれたの流石に推したくなる」
豪雨の豊洲で、4月26日リリースの新曲「Shout along!」のみのパフォーマンス。これがどれほどのものだったかは、実際にステージを目撃した観客から投稿された言葉の数々が雄弁に語っている。それは、「無理だなんてもう言わせない 受けて立ってやる」「逆境ほど大好物 / 前進あるのみだ!」と、歌い続けてきたCheeky Paradeらしい、“これぞチキパ”という、ドラマティックかつアグレッシブなライブ。雨に打たれながら、身を翻して水しぶきを飛ばし、懸命に歌い上げるその姿。彼女たちのステージを一度でも目にしたことがある人なら、想像に難くないだろう。
「雨の中でも会いに来てくれるみんなの気持ちがすごくうれしい。会いに来てくれてるみんなに、少しでも喜んでもらえるように寸前まで会議。一曲でも見てもらえてよかった! 気持ち的には、マイクが壊れないならば、何曲でもやりたい気持ちです。」── 渡辺亜紗美(Cheeky Parade)
そして第2部。小雨にはなったものの、雨雲はやはり豊洲の上空を覆っている。しかし、雲の動きを示したスマホのアプリでは、30分後にはこの雨も上がることを予測していた。
「やるよっ!」
前室にて、スタッフからGOサインが下された瞬間、メンバーからは一斉に歓喜の声が上がる。雨のために不完全燃焼で終わらざるを得なかった1部のぶんまで今回のステージにぶつけてやろうという気合いは、今にも振り切れそうなほどだ。
“9人”の気合い入れを済ませて、7人は水の引かないステージをじっと見つめる。そして、かすかな雨音に混じる「SKY GATE」の幻想的なイントロを受けて、感謝の気持ちと歌える喜びを噛み締めながら、濡れた芝生の上をずっと待っていてくれたファンの元へと駆け出していったのだった。
◎【Cheeky Parade NEWシングル「Shout along !」発売記念 ミニライブ+握手会】
2017/04/09(日) at 東京 ららぽーと豊洲 シーサイドデッキメインステージ
[セットリスト]
1. SKY GATE
2. Tactics
3. Shout along!
4. Hungry
※選曲:島崎莉乃
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