2012/01/31
昨年開催した復活ライブの模様を収めたライブDVD『特撮復活ライブ 2011! 5年後の世界』をリリースした特撮が、1月29日に【特撮 2012「復活DVD&新曲発売記念ツアー!」5年254日後の世界】の赤坂BLITZ公演を行った。
同ツアーでは、名古屋、大阪と巡ってきた彼らだが、特撮として赤坂BLITZでライブを行うのは今回が初めて。しかもこの日は、11年前に特撮が新宿LOFTで初めてライブを行った日でもある。
『オムライズ』『綿いっぱいの愛を』と強烈なボーカルで観衆と挨拶を交わした大槻ケンヂ(vo)は、「まさか11年後に赤坂ブリッツでこんな満員のお客様の前でやるなんて、NARASAKIさん、思いもしなかったよね?」と笑顔に。この日のライブのテーマが“お前ら!…風邪をうつすなよ?”だと言い放って笑いを誘い、11年前に発表した1stシングル『アベルカイン』へと繋いでいった。
お馴染みのボースカ人形ではなく、TBSでお馴染みのアノ黒豚人形を手に『文豪ボースカ』を披露すると、中盤は『超越人間オーケボーマン』や『友よ』など、昨年夏の復活ライブでは演奏しなかった過去の名曲を多数披露。三柴理(p)の奏でる流麗なピアノの旋律に涙する『ロコ! 思うままに』では、負けじと大槻も見事にメロディを歌い上げ、感動的な一幕を演出する。
続くMCにて、「11年前はナッキーが足を折るなんて、思いもしなかった」とおどけた大槻だが、NARASAKI(g)は昨年秋に大腿骨を骨折してしまい、今回のライブは椅子に座ってのプレイとなった。それでも彼のギターから繰り出される轟音には何らかげりはなく、激しい楽曲を畳み掛けた後半、昨年リリースのアルバムタイトル曲である『5年後の世界』では、VAMPSのサポートでも活躍するARIMATSU(dr)の叩き出す強烈なリズムに呼応して、“メロの無いところで人を泣かせる”ハードコアミュージックを創り上げた。
アンコールにて、大槻は直後に歌う『ルーズ ザ ウェイ』の歌詞をもじって、「11年経って、いい方にころがっていけると思います」と恥ずかしそうに語った。最後はアニメ「さよなら絶望先生」シリーズの歴代主題歌を続け、ラストの『林檎もぎれビーム!』では、NARASAKIが椅子から立ち上がって演奏するサプライズも。6年ものブランクを経たバンドとは思えないアンサンブルで、驚異的な熱狂を生み出したのだった。
今後のスケジュールは何も決まっていないとのことだが、終演後、しばらくアンコールが鳴り止まなかったことからも、特撮が見せる次の展開には期待がかかっている。彼らのサウンドをまだ体験したことがないという方も、是非一度、日本屈指のプレイヤーたちが放つ感動的な轟音に触れてみて欲しい。
◎DVD『特撮復活ライブ 2011! 5年後の世界』
2012.1.21 RELEASE
KIBM-297 3990円(tax in.)
◎アルバム『5年後の世界』
2011.06.27 RELEASE
KICS-1675 3000円(tax in.)
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