2016/12/27
韓国出身の4人組バンドCNBLUEのギター&ボーカル、イ・ジョンヒョンが、初のソロアルバムの発売を記念して夏に行ったツアー【1st Solo Concert in Japan~Welcome to SPARKLING NIGHT~】。大阪・名古屋・東京の5公演で約18,000人を動員したツアーのアンコール公演を、12月25日東京国際フォーラム ホールAで開催した。
クリスマスの季節にぴったりとはまる真っ赤なドレープカーテンがゴージャスで目を引くステージで、ドラム、ベース、ギター、キーボード、サックスの楽器隊と男女コーラスのチームとともに臨んだライブ。ジョンヒョンは最初のMCで、「メリークリスマス!」と挨拶すると、「クリスマスなのにみなさん来てくれてありがとうございます。もともとはクリスマスになんの予定もなかったのにライブが決まって、こんなに待ってくれる皆さんがいて自分は寂しい人間じゃないんだと思いました。むしろ幸せ。今日は最高のクリスマスを作りましょう」と雰囲気を盛り上げた。
クリスマス公演ということでMCも特別ならば、セットリストや演出もグレードアップ。夏に発売されたソロアルバム『SPARKLING NIGHT』の曲を軸に、CNBLUEの人気曲からインディーズ時代の曲までを網羅する内容は同じながら、客席後方から登場の演出など、ファンへのクリスマスプレゼントとなる変更が随所に盛り込まれた。
まず会場を大きく沸かせたのは今年、日本デビュー5周年を迎えたCNBLUEが10月にリリースしたオリジナルアルバム『EUPHORIA』の収録曲中、最初と最後を飾るジョンヒョン作詞・作曲のバラードナンバー「Be OK」「Blessed」のイントロがライブ中盤とアンコール1曲目にそれぞれ流れた瞬間だった。アルバムではメンバーのヨンファとのツインボーカルで収録されている2曲だが、この日はジョンヒョンのみによるボーカル。特に「Blessed」はCNBLUEのステージでもまだ公開されていない、ライブステージ初披露の1曲となった。
本編終盤、中学の頃から15年間も歌ってきたという尾崎豊の名曲「I LOVE YOU」の韓国後バージョンを熱唱後には、今回の公演に合うジャズアレンジを加えた「Santa Claus is Coming to Town」「ジングルベル」「White Christmas」のクリスマスソングメドレーをプレゼント。ステージの天井に吊り下げられたミラーボールに、赤や緑のクリスマスカラーのライトが反射してメリーゴーランドのように会場とステージを回る楽しい演出がクリスマスムードを高め、ジョンヒョンは歌い終えると「クリスマスだからね。(クリスマスの曲を)ちゃんと歌わないとみなさんに怒られちゃうから」と優しい笑顔をのぞかせた。
クリスマスメドレーで一層勢い付くと、今度は「寂しくない」をキーワードにジョンヒョンと会場の楽しげな会話のキャッチボールがヒートアップ。「今日、私たちは寂しくない! 一緒に歌を歌える人がいるし」。そんな思いで「でかい声で、一緒に歌ってほしい」といつものように促そうとすると、「寂しくない!」と会場から大きな声で返され「(みんなが寂しい人と決めつけて)申し訳ございません。僕が間違ってました」と大爆笑のジョンヒョン。続く、大好きな曲だと話す本編最後の「Starlit Night」では、再びコーラスのスパルタ指導をスタート。最前列に座るファンを中心にマイクを向けて歌わせながら、「下手すぎ(笑)」「ギリギリ」「まだまだ」と容赦ないダメ出し。客席から「ひどい」といわれると「あははは。クリスマスに怒られてる(笑)。でもみんながでかい声で歌ってくれたら元気になると思う」と、とにかく全員参加こだわる姿勢が印象的だった。
アンコールで出てきたジョンヒョンに「ちょっと声が小さかった」といわれると、さらに“でかい声”でイ・ジョンヒョンコールを響かせる会場。ジョンヒョンとファンがお互いにライブを一緒に楽しむ可能性を最大限に引き出し合い、結束力が開演時よりも確実に強くなっているのが感じられる、感動の光景だった。バンドメンバーと挨拶した後も鳴り止まない拍手に応えて、当然のようにダブルアンコールのためにひとりステージに姿を現わすと、ジョンヒョンの手にはアコースティックギター。この日初めてギターを弾きながら「みんな一緒に歌わないと意味がない曲」と煽って最後の曲「a.ri.ga.tou」を大合唱。名残惜しそうにステージをあとにした。
ファンの“でかい声”を聞いて最高の笑顔を浮かべて、ギターを弾いているときとはまた違う生き生きとした表情を見せていたジョンヒョン。MCでは「こうやって一人でライブするのは大変だけど、僕の作った曲をみんなで一緒に歌えるからうれしいし、楽しい。毎年ちょっとずつやっていきたい」と目標を口にした。CNBLUEのギター&ボーカルとして、ソロ・アーティストとして、来年はどんな活躍を見せてくれるのだろうか。歌い手イ・ジョンヒョンの魅力が色濃く光る初のソロツアーとなった。
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