2016/11/25
先日13年ぶりのUSツアーを終了したばかりのカルチャー・クラブのヴォーカリスト、ボーイ・ジョージが2016年11月17日に米ビルボードのインタビューに応じた。
11月8日の米大統領選の投票日はツアーでアメリカに滞在していたボーイ・ジョージは、ドナルド・トランプが次期大統領に選ばれたことについて「僕の友人たちの多くはとても、とても動揺してた。でも僕は“君はまだ君だろ?”って彼らに言ったんだ。“いつでも君は君だから、いつも通りの君らしくパーティにいればいいんだよ”ってね」と話し、「僕たちゲイの多くはメインストリームの政治に答えを見出すことはできない。僕たちは自分たちのコミュニティで繋がることで答えを見つけるんだ。LGBTQコミュニティには驚くほどの生命力があって、それはAIDSが流行した時に顕著で、今でもはっきりと見ることができる。でもそれがメインストリームの政治とどれだけ関係あるのか僕には分からない」と彼らしい見解を示した。
インタビュー当日、マイアミのホテルのオープニング記念ミニ・ライブに登場したボーイ・ジョージは「君は完璧さ/Do You Really Want To Hurt Me」、「カーマは気まぐれ/Karma Chameleon」、「I’ll Tumble 4 Ya」、そしてプリンスの「パープル・レイン」などを含む6曲を披露した。予想外のプリンスへのトリビュートだったが、彼に関しては今年初めに「寝たことがあった」と発言したが、単なるジョークだった経緯がある。
ボーイはカルチャー・クラブのツアーで「スターマン」をレパートリーに加え、デヴィッド・ボウイも追悼している。11歳の頃にボウイの1972年の【ジギー・スターダスト・ツアー】を見てファンになり、腕にボウイのタトゥーまで入れている。
「2005年に一度食事を一緒にしたんだ。素晴らしかったよ。彼はとてもチャーミングでスウィートで、僕が想像していた通りの人だった」と、多大な影響を受けてきた人物について振り返った。「ボウイが、この世に現れたおかげで僕は一人の人間として自分らしくいられる自信を貰ったんだ。僕だけでなく、多くの子供たちにとってそれは解放感のある出来事だった。ちょっとでも人と違うと感じていたり、アウトサイダーだと感じていた人はボウイが送り出したメッセージと繋がることができたんだ。今こそ彼みたいな人間が必要だよ」と彼は語った。
現在、ニュー・アルバム『トライブス』を制作中のカルチャー・クラブだが、発売がいつになるかは未定だ。常に変化し続ける音楽業界について「仕事をする際の昔のルールが今はもう通用しない。表に出るタイミングがはっきりしないんだ。プロモーションするようなものがないから。レコードが(音楽が)売れなくなっているからね」と話す。
古い枠組みが変わる中、完成したアルバムをどうやってリリースするかもまだ分からないと言う。「何か別の形を考えた方がいいのかもしれないよね。月に1曲ずつ出すとか。レディオヘッドとかU2だったら実験する余裕もあるんだろうけどさ」と話し、「ヒットする曲とそうじゃない曲の違いは繰り返しだ。ラジオで聞かなければ買うこともない。マーケットに居場所があるかどうかだけの違いなんだと思う」と続けた。
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