2016/11/01
デヴィッド・ボウイのアルバム『ジギー・スターダスト』のドラマー、ミック・“ウッディ”・ウッドマンジーが2016年2月に行われた【グラミー賞】でレディー・ガガとボウイのトリビュート・ステージで共演するオファーを「バカげている」、「ダサい」との理由で断っていたことを明らかにした。
1970年から73年までボウイと演奏したウッドマンジーは、その後何年もボウイのトリビュート・バンド、ホリー・ホリーでツアーを行い、『世界を売った男』等の名アルバムの曲を演奏している。また、ボウイ作品を数多くプロデュースしたトニー・ヴィスコンティもホリー・ホリーのメンバーである。
ウッドマンジーは、ヴィスコンティと共にレディー・ガガと共演する機会を断ったと話し、当日ガガはナイル・ロジャースとともにボウイのヒットメドレーを披露した。「あれに出演しないかと聞かれたけど、当時ツアー中でね。トニーと俺にやらないかって話があったけど、蓋を開けてみたら4分間のあいだに14、5曲やる計画だったから“いやいや、冗談じゃない、バカげてる。そんなもので彼の良さを表現できる訳がない”って蹴ったんだ。」とウッドマンジーはNMEに語った。
「彼のことをまともに表現できているパフォーマンスはあまりみたことがない。やりたいと思う人が多いのはいいことだけど、クオリティーが高いものはあまりないね。」と続け、さらには「はっきり言って“何でやるの?”って感じだった。リスペクトしているからやりたいって正直に心から思っていることなら上手く出来るのかもしれないけど、他に理由があるのなら、それはもうダサくなるしかない。勿論、止めることなんてできないし、彼らにだってやりたいようにやる権利があるけれど、あまり役には立たないし、意味がない。」と話した。
ガガのパフォーマンスを批判したのはウッドマンジーだけではない。ボウイの息子で映画監督のダンカン・ジョーンズも「興奮し過ぎ。非理性的。精神的に混乱している。」と酷評し、多くのファンも勿論議論に加わった。
ジョーンズのコメントに関し、ガガ自身は当時NMEにこう語っている。「勿論傷ついたわ。でもどうしようもないじゃない?私には……。彼にとっては父親ですもの。彼がその当時何を感じていたとしても、私は彼に同情と愛をあげたいと思っている。でも、そう、勿論傷ついたわ。それでも私は一人のボウイファンとしての自分を信じて頼るしかないの。私は彼の家族ではないけれど、ダンカンにとっては父親。ただ、彼の父親はデヴィッド・ジョーンズであって、デヴィット・ボウイではない。」「観ているのが辛かったと思う。勿論あのプロジェクトを始める前にデヴィッドのチームにいた多くの人たちの助言を仰いだから残念だけど、なんて言えばいいの?それでも彼に神の祝福がありますように、としか……。」
なお、ウッドマンジーは、ボウイと演奏した日々を綴った回顧録『Spiders From Mars: My Life With David Bowie』を先週出版したばかりだ。
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