2016/11/02
10月26日、神奈川・Motion Blue YOKOHAMAにて、次代の音楽シーンをリードするバンドによる新企画【Night Breezin' vol.01】が開催され、Nulbarich、LUCKY TAPESの若手2バンドが横浜の夜を最新のグッド・ミュージックで彩った。
ほぼ定刻通りに照明が落とされ、ステージに登壇したのは10月5日に1stフル・アルバム『Guess Who?』をセンセーショナルにリリースし、瞬く間に期待の新星として頭角を現し始めたNulbarich。もともとはシンガー・ソングライターとして活動していたJQが、周囲のミュージシャンらに声掛けして集まったバンドで、アシッド・ジャズやファンク、ソウルといったブラック・ミュージックをルーツに持ちながらも、前述のアルバムには多彩でハイクオリティな楽曲が収録されている。
そんな彼らがまず披露したのは「Hometown」。デビュー・シングルが挨拶代わりにプレイされた形だが、これがまた会場のラグジュアリーな雰囲気によく映えていて最高の幕開けとなった。序盤で早々に「ここらでジェントルメンやめます。ぶちあがっていきましょう。」と会場を煽りながら「TOKYO」、「Lipstick」と披露。70s~80sファンク・マナーに則った心地よいグルーヴで、観客の“揺れ幅”もライブが進むにつれて大きくなる。
Nulbarichについて「けっこう挑戦的なバンドだった。」と話すJQ。「どう思われるか不安もあったけど、新しい時代は俺らが作るという思いを込めて作りました。」という紹介とともに披露された「New Era」は、アルバム・リリース前から彼らの存在がシーンをざわつかせる要因となったまさにバンドの顔とも言える楽曲だ。「今こんな僕らが言えることを、この曲に詰めました。皆さんが今日1日笑顔でありますように。」とメロウ・バラード「LIFE」でラストは甘く締めくくった。
30分ほどの食事タイムを挟んだ後、LUCKY TAPESが登場。全国のライブ会場でソールド・アウトが続出し、7月には2ndアルバム『Cigarette & Alcohol』をリリース、【フジロック2016】にも出演するなど、すでに新人らしからぬキャリアを積んでいる彼ら。メンバーの高橋海(Vo/Key)、田口恵人(Ba)、高橋健介(Gt)の3人に、コーラスやパーカッション、ホーン・セクションらを加えた総勢9名のミュージシャンがステージに現れる。
“くだらねーよ”というフレーズのリフレインが印象的な「レイディ・ブルース」、ホーンの音色が力強くきらめく「贅沢な罠」、カッティング・ギターとリズム・セクションのビート感が小気味良い「Touch!」と、続けざまにテンポよくプレイする。LUCKY TAPESの音楽は横ノリのブラック・ミュージックに日本人好みの牧歌的なメロディが合わさる極上のポップスだ。それはこの日も披露された「ミルク」や「夜想曲」といった最新作『Cigarette & Alcohol』収録曲にてより顕著になった。
本編最後の「TONIGHT!」では、高橋のシルクのように優しくてきめ細やかな歌声が、キラキラとしたポップネスと少しの切なさを伴って会場を満たしていく。アンコールでは新曲披露という小粋なプレゼントも飛び出し、素敵な夜の最後に花を添えてくれた。
NulbarichとLUCKY TAPESは、12月26日にBillboard Live OSAKAにて再び競演する。クリスマス・シーズンに今最も旬な2組のバンドが届ける良質な音楽を、ぜひ楽しんでほしい。
Text:Takuto Ueda
LUCKY TAPES Photo:納田知波
◎公演情報
【Nulbarich × LUCKY TAPES】
2016年12月26日(月)
Billboard Live OSAKA
1st 開場 17:30 / 開演 18:30
2nd 開場 20:30 / 開演 21:30
チケット:会員 11月3日11:00~ / 一般 11月10日11:00~
http://www.billboard-live.com/
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像