2016/05/12
5月31日に鈴木香音の卒業公演を控えているモーニング娘。'16。そんな彼女の卒業シングルでもある『泡沫サタデーナイト!/The Vision/Tokyoという片隅』のリリース記念イベントが、発売日である5月11日 池袋サンシャインシティ噴水広場にて開催された。
<「泡沫サタデーナイト!」これはもうたくさんの人に聴いて頂くしかない>
モーニング娘。がよくイベントを行っていた同所。そこに鈴木香音が最後に立つステージということもあってか、開演前から会場には多くのメディア取材陣、そして最上階までパンパンの観客が駆けつけていた。大歓声に包まれながら満面の笑みで登場したメンバー12人は公開リハーサル、さらには360度ファンが見つめている中での囲み取材に応じたのだが、まずはリーダーの譜久村聖が新作より話題沸騰中の「泡沫サタデーナイト!」(津野米咲(赤い公園)作曲)について解説。「「泡沫サタデーナイト!」はライブで一番盛り上がる曲で、最近の私たちはフォーメーションダンスをよくやっていたんですけど、それとは打って変わって簡単な振り付けが多い曲になっていて、みんなで「サタデナイッ!」とか「止まらないっ!」とか一緒にマネできる振り付けが含まれているので、これはもうたくさんの人に聴いて頂くしかないなって自信持って言える新曲になっています」
<鈴木香音 孤軍奮闘「11人のほうがレア」「11人で舞台をやるんですよ」>
また、今作が卒業シングルとなる鈴木香音は「シングルとしては45枚目から今回の61枚目まで……16、7枚?(「計算しっかりしてください(笑)」とツッコまれながら)5年半やってきてこれが最後のシングルとなるので、寂しい気持ちも大きいんですけど、でも12人で出来る最後の新曲なので張り切って私のこの笑顔だったり存在感を存分に出せたらなと思ってます!」「今は「5年半ありがとう。応援してくださってありがとう」っていう感謝の気持ちでいるんですけど」と感慨深げに語っていたのだが、突然「つい昨日事件が起こりまして……」と告白。「昨日は今回の新曲のフラゲ日だったんですけど、CDを開けると特典として……なんだっけ? トレンディングカード? トレンディカード?(帰国子女の野中美希に発音よく「Trading Card」と訂正されながら)それが入ってるんですけど、12人の集合写真のカードの中に何故か私がいないんです!」と訴えかける。
すると、最近はバラエティ番組での毒舌で笑いを誘っている飯窪春菜が「鈴木さん、卒業おめでとうございます」と言い出し、他のメンバーも「おめでとうございます」と笑顔で言い始め、これに鈴木は「まだ早い! たしかに31日で卒業するんですけど、まだあと半月あるんで忘れてほしくなかったなぁ~。でも事務所に送ってもらえれば12人バージョンに交換できるので、ぜひ交換して頂きたい!」と必死に説明。しかし飯窪に「でも(11人バージョンのほうが)ある意味レアですよね?」と再びイジられ、それに石田亜佑美も「11人のほうがレアじゃないですかね!」と参戦、鈴木は「卒業シングルなんで! 一応!」と応戦するも、まさかのリーダー譜久村まで「11人で舞台をやるんですよ。6月11日から【続・11人いる! 東の地平・西の永遠】が始まるので、それに向けて頑張っていこうかなって……」と、鈴木卒業後の舞台を宣伝し始め、取材陣の笑いを誘った。
<おもむろにスカートを引っ張りながら「ちょっと痩せたんですよ!」>
続いて「新曲は動きも激しいですけど、痩せたんじゃないですか?」と聞かれると、鈴木は「聞いてくださいよ! 私、このスカート(衣装)がちょっと……」とおもむろにスカートのウエスト部分を前に引っ張り、「私、去年の夏にダイエットするって言って、12キロぐらい痩せてまたボーンって戻ったんですよ(まーちゃん、ひとりで爆笑)。でもまたちょっと痩せたんですよ!」とアピール。これに石田が「(スカートのウエスト部分が)伸びただけじゃないですか?」、工藤遥も「無理矢理伸ばしたんじゃないんですか?」とツッコミ。しかし鈴木はそれらを一蹴し、もっと激しく踊って日本武道館での卒業公演までもうちょっと痩せたいと意気込んだ。そして同公演について「私は「こんなに大きいんです」とか自虐ネタが多かったんですけど、私の一番注目してほしいポイントはこの笑顔なので、このまま笑顔で過ごしたいなと思ってます!」とコメント。
また、アイドルから卒業するということで恋愛に関する質問を投げかけられると、「恋愛ですか!? 恋愛とか考える前にまず痩せろよっていう話なんで(笑)」と返答し、周りのメンバーが必死に「そんなことはないですよ!」「カワイイです!」とフォローする場面も。そんな中で「福祉に関わる仕事がしたいって夢に向かってる最中なので、今現在は考えられないんですけど、もし10年後とかに結婚できるようになったら、きちんとお母さんが出来る環境を整えたいなと思ってるので、きちんと朝ごはん作って、洗濯物干して、お掃除して、そういう良いお母さんになりたい」とコメント。これに飯窪は「すごく想像できます」、牧野真莉愛は「だって、今ももうお母さん、モーニング娘。'16のお母さんとして「まりあ、これはちゃんとやるんだよ」って言って下さるので」と語り、鈴木は「今、お母さんってすごく言われているので、(将来的には)こうではなくてちゃんとキレイなお母さんになりたいな」と笑っていた。
<鈴木香音はメンバーにとってどんな存在だったのか?>
そんな各メンバーからイジられ倒していた鈴木香音だが、ビルボードジャパンからの「鈴木香音はメンバーにとってどんな存在だったのか?」という問いには、打って変わって彼女への愛情溢れる返答が戻ってきた。
--鈴木さんが今月いっぱいで卒業される訳ですけど、皆さんにとって鈴木香音はどんな存在だったか聞かせてもらえますか?
佐藤優樹:はい! 心も見た目もでっかい人でした。
鈴木香音:見た目は……もうちょっとオブラートに包んで(笑)。
佐藤優樹:見た目も心臓もすごくデカくて、器がデカい! 器がすごくデカくて、まさがちょっとイジワルしても「大丈夫だよ~」って言ってくれる人だったので、今後誰にそうしたらいいのかな~? っていうのは悩みのタネです。
鈴木香音:イジり相手が見つからない事を悩んでますね。
石田亜佑美:でも本当に心は広くって、私たちがこんだけイジってもずっと笑顔でいますし、記者の皆さんがこれだけそういうことを聞いてもこんなに笑顔で喋ってるっていう、鈴木さんの性格の良さは本当に素晴らしいなって思います。
鈴木香音:ありがとうございまーす。
譜久村聖:こうやってふざけてますけど、本当に香音ちゃんの存在が大きい分「切ない、寂しい」っていう気持ちもあるんですけど、でもやっぱりそこは頑張って進めていかないとなって……今も卒業を実感しましたね。
飯窪春菜:鈴木さんはモーニング娘。にとってもそうだし、ファンの方にとってもきっと太陽のような存在だったんだろうなっていう風に思います。いつもあったかい笑顔で私たちを支えてくれて、本当に温かい太陽のような存在です。
鈴木香音:すごい照れますね!
生田衣梨奈:香音ちゃんはですね、入った当時はすごく仲悪かったんですけど……
鈴木香音:(笑)
生田衣梨奈:でも先輩が抜けていくにつれて「一番上にいなきゃ」とか「団結しなきゃ」っていう気持ちがすごく大きくなっていく中で、今では一番信頼できるパートナーなんじゃないかなって思いますね。
<香音が笑えば娘。は笑う……モーニング娘。に絶対不可欠の存在>
以上の回答や囲み取材中の写真を見てもらえば伝わると思うが、鈴木香音は自身が在籍している5年半、常にモーニング娘。のムードメーカーであり、笑いの中心にいた。どんな状況においても、香音が笑えば娘。は笑う。そうすればもちろんファンも笑顔になるし、この日の囲み取材もこれまで以上にスタッフや取材陣から笑い声が漏れていた。
彼女もまたモーニング娘。に絶対不可欠の存在であった。それが改めて証明されたのはこの囲み取材に限らず、同イベント本番におけるライブ中もそう。ボーカルやダンスのクオリティはもちろんのこと、苦しいパフォーマンス中でもメンバーと目が合えば微笑みかけ、ファンと目が合えばその笑顔を爆発させる。特に「泡沫サタデーナイト!」におけるソロパート、「ハーイ! そこの兄ちゃん姉ちゃん! よってらっしゃいみてらっしゃい! ねぇ、知ってた? この曲、あと58秒で終わっちゃうんだって!」のくだりは、本人はもちろん、そこに居合わせた人全員のテンションが自ずと上がり、笑わずにはいられない破壊力があり、鈴木香音の魅力や存在感をこの上なく痛烈に感じる事ができた。この彼女特有のグルーヴをあと何回体感できるのか……卒業公演までの残り少ない機会をお見逃しなく。
鈴木香音、モーニング娘。卒業まであと19日。
取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:外林健太
◎モーニング娘。'16 ニューシングル『泡沫サタデーナイト!/The Vision/Tokyoという片隅』発売記念イベント
05月11日(水)池袋サンシャインシティ アルパB1 噴水広場 セットリスト:
リハーサル:
01.泡沫サタデーナイト!
02.The Vision
03.Tokyoという片隅
イベント本編:
01.泡沫サタデーナイト!
02.The Vision
03.SEXY BOY ~そよ風に寄り添って~
04.What is LOVE?
05.Tokyoという片隅
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