2016/02/27
ラジオ離れなんていわれて久しいが、それでもラジオで何度もオンエアされてヒットに結びつく楽曲は存在する。そのオンエアを稼ぐにはいろんな施策があるが、もっとも効果的なのが本人稼働のキャンペーンだ。番組に出演するだけでなく、告知なども含めて質のいいオンエアが稼げるからだ。
家入レオの新曲「Hello To The World」も、ラジオで応援体制が整っている楽曲だといえる(【表1】)。ストレートなガールズ・ロックとでもいうべきこの曲は、たしかにラジオでかけやすいキャッチーなナンバーだ。しかし、それだけでなく、本人が全国各地をプロモーションで回っていることでさらに実数を稼ぎ、今週はそのオンエア回数においてトップに立った(緑のグラフ)。加えて、実際の売上や動画の再生数などのポイントも加算され、Hot100では先週の31位から6位へと大幅にランクアップしている(青のグラフ)。地道なプロモーションが結実したという印象が強い。
Hot100で13位をマークしたBUMP OF CHICKENの「Butterfly」も、ラジオで盛り上がっている一曲だ(【表2】)。こちらはシングルではなく、先週Hot Albumsで初登場1位を獲得した最新アルバム『Butterflies』のリードトラック。先週、先々週はラジオのオンエア回数でも1位、今週は2位と、ラジオにおける人気の高さもさすがだ(緑のグラフ)。これにはやはり、アルバム・リリースのプロモーション効果が大きく、彼らも地方を含めて多くの番組に出演している。ただでさえラジオ関係の応援者が多いBUMPだけに、本人稼働まで行えば最強だろう。
ラジオだけでヒットという時代ではないのかもしれないが、彼らのようにラジオを大切にすることもまた、ヒットにつながるのだ。text by 栗本斉
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