2016/02/24 09:00
初登場から4週というスピードで、リアーナの「ワーク」が首位を飾った、今週の米ビルボード・シングル・チャート。
1月27日に、タイダルから突如リリースされた、リアーナの新曲「ワーク」。翌日には同曲収録の8thアルバム『アンチ』もリリースされ、サムソンのスマートフォンユーザーに、無料ダウンロードをするという異例の形でのプロモーションを実施した。翌週のアルバム・チャートで『アンチ』は見事首位デビューを果たし、シングル・チャートで「ワーク」は9位に初登場。セールスやタイダルでの視聴回数も好調で、翌週には7位、4位と順調にランクアップすると、今週首位に到達、シングル・アルバムの両チャートを制覇する快挙を成し遂げた。
リアーナがNo.1を獲得するのは、2013年末のエミネムとコラボした「ザ・モンスター」以来、およそ3年ぶり。通算14曲目の首位獲得で、今回の記録更新により、マイケル・ジャクソンの13曲を抜いて、歴代4位に輝いた(1位がビートルズの20曲、2位が同率でマライア・キャリー、エルビス・プレスリーの18曲)。フィーチャリング・アーティストとして参加したドレイクにとっては、リアーナとのタッグ「ホワッツ・マイ・ネーム?」(2010年)以来5年半ぶり、2曲目の首位獲得となる。
また、2月22日に「ワーク」のビデオが公開されたばかりで、公開から数時間で500万回視聴を記録するヒットを記録中。次週はこのストリーミング・ポイントも加算されることで、2週目の首位獲得は間違いなさそうだ。ビデオの中でも、互いの相性の良さをみせる、リアーナとドレイク。2012年に再タッグを組みリリースした「テイク・ケア」も、最高位9位を記録、年間チャートでも23位にランクインするヒットを記録した。4月には自身の新作もリリースが予定されているドレイクにとって、「ワーク」のNo.1獲得は、大きなプロモーションとなっただろう。
今週TOP10入りを果たしたのは、DNCE(ディー・エヌ・シー・イー)の「ケーキ・バイ・ザ・オーシャン」。元ジョナス・ブラザースのジョー・ジョナス率いる新星バンドで、この曲が彼らのデビュー曲となる。ポーランドやカナダでは先立ってTOP10入りしていて、その人気も徐々に拡散しつつある。昨年、「ジェラス」、「チェインズ」とヒットを連発したニック・ジョナスに続いて、ジョナス・ブラザースからまた一人、ブレイクが期待される。
【第58回グラミー賞】で見事なパフォーマンスを披露した、アデルの新曲「ホエン・ウィ・ワー・ヤング」が14位に上昇し、今週7位にランクインしている「ハロー」に続き、アルバム『25』から2曲目のTOP10入りを狙う。また、【グラミー賞】でのパフォーマンス曲「オール・アイ・アスク」も、77位に初登場した。
「年間最優秀レコード賞」を受賞した、マーク・ロンソンの「アップタウン・ファンク feat. ブルーノ・マーズ」は、22位にリ・エントリーを果たし、7部門にノミネートし「最優秀リズム・アンド・ブルース・パフォーマンス賞」を受賞した、ザ・ウィークエンドの3曲のシングルも、それぞれポイントを伸ばして再浮上している。
先週の75位から38位へ一気にランクアップを果たしたのは、ジェイムス・ベイの「レット・イット・ゴー」。受賞こそ逃したが、「最優秀新人賞」にノミネートされ、この曲をパフォーマンスしたことで注目が集まり、セールス、視聴回数などが急上昇した。アルバム『カオス&ザ・カーム』も、先週の99位から23位へ、ジャンプアップを果たしている。
今週は【第58回グラミー賞】のノミネート作品などが、それぞれランクアップを果たしたが、体調不慮によりグラミー賞を途中退席したリアーナが、首位獲得となったのはなんとも皮肉な話。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、24日22時以降となります。
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