2016/02/22
4月に行われるロックの殿堂入り就任式をめぐり、今回殿堂入りするディープ・パープルの現在と過去のメンバー間で食い違いが生じているようだ。ディープ・パープルは4月8日にブルックリンのバークレイズ・センターで行われる式にて現ラインナップでパフォーマンスする予定であり、オリジナル・ギタリストのリッチー・ブラックモアは式を欠席する意向を示している。
現バンド・マネージャーであるBruce Payneに出席を禁止されたとするブラックモアのフェイスブックでの投稿に対し、シンガーのイアン・ギランが2月19日にステートメントを発表。バンドの姿勢を明らかにした。現メンバーのスティーヴ・モーズとドン・エイリーが任命されないことに失望しているとするギランだが、自身と第2期ベーシストのロジャー・グローヴァー、オリジナル・ドラマ―のイアン・ペイスは、“バンドの就任メンバーは同賞を引き受け、その後、現存のディープ・パープルがパフォーマンスを行う”としてロックの殿堂に“歩み寄った”形だと話す。ギラン、ペイス、グローヴァーに加え、オリジナル・ボーカリストのロッド・エヴァンス、オリジナル・キーボーディストの故ジョン・ロード、第3期フロントマンのデヴィッド・カヴァーデイルとベーシストのグレン・ヒューズが就任するものの、オリジナル・ベーシストであるニック・シンパーはロックの殿堂から何の説明もなしに除外されている。
また、ギランのステートメントには「この決定に際し、誰かを困らせるためにといったもくろみや欲望は微塵もないことを強調しておく。純粋にスティーヴとドンに対する敬意の表れなんだ。先週、デヴィッド・カヴァーデイルと話したが、彼はこのやり方に完璧な理解を示してくれた。ありがとうデヴィッド、君は紳士だ。この出来事とは別に、“リユニオン”を行なう可能性や行うかという状況下にはない。みんな歩み寄って手を握り、カメラに笑顔を向け、とても特別なファミリーの過去と現存する全メンバーへのリスペクトとともに威厳をもってやろう」ともある。
ブラックモアは2月18日、自身のオフィシャル・サイトにメッセージを掲載しており、就任を「光栄に思う」としつつ、「Bruce Payneは……“ノー”と言っていた……とするロックの殿堂会長からの書状を受け取るまでは、出席するかどうか検討していた。したがってリッチーは就任式に出席しない予定だ。彼は支持して投票してくれたファン全員に心から感謝している」と綴られている。
一方、70年代半ばからディープ・パープルのマネージャーを務めているPayneは米ビルボードに対して19日、「ブラックモアは禁止されてはいない。彼らはただ現バンドでプレイしたがっていただけさ。相違があるんだ」と話した。また、12月にはペイスがビルボードに対し、自分とギラン、グローヴァーは、特に1994年からディープ・パープルにいるモーズや、2001年にジョン・ロードの後任として加入したエイリーが除外されたことに動揺したと話していた。
ペイスは、「我々の今のラインナップはどの時期よりも長く一緒にやっているんだ。正直な話、スティーヴとドンも入れるべきだ。バンドに関わってきた全員が、たとえ短い時間であろうとも、今日まで存在していることに貢献をしてきているのさ」と認めている。「みんながそれをする立場だったら参加するよう招待すべきだと思うけどね」
ディープ・パープルは現在、プロデューサーのボブ・エズリンとともにナッシュビルでニューアルバムの制作中だ。一方、1993年に2度目のバンド脱退をしたリッチー・ブラックモアは、妻キャンディス・ナイトと一緒に率いるルネッサンス・ミュージック・バンド、ブラックモアズ・ナイトで2015年にニューアルバム『オール・アワ・イエスタデイズ』をリリースしているほか、今年の夏にはヨーロッパでRitchie Blackmore's Rainbow & Guestsでの3公演を計画している。
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