2016/01/18 17:10
2016年1月15日、シングル曲「シャット・アップ・アンド・ダンス」が昨年よりヒット中のロック・バンド、ウォーク・ザ・ムーンが渋谷クアトロにて来日公演を行った。
昨年の【SUMMER SONIC 2015】で来日、さらにラジオ人気も合わさって、ここ日本でも知名度急上昇中のウォーク・ザ・ムーン。そんな現在の彼らの人気に比べて、やや“小バコ”とも言えるクアトロ。当日はまさに超満員の人入りとなった。バンドメンバーが登場すると、ファンの熱気で会場の温湿度も一気に上昇。立っているだけで汗ばむようだった。
バンドは冒頭、「ジェニー」から演奏開始。さらに「サイドキック」、「アヴァランチ」とアップテンポな曲でグイグイと観客を煽り盛り上げて行く。中盤に披露された「ダウン・イン・ザ・ダンプス」ではフロアで大合唱も起き、アルバムの多くの曲がファンに愛されていることが分かる。
「シャット・アップ・アンド・ダンス」のヒットで、どちらかと言えば爽やかなサウンドという印象も強そうな彼ら。だが、実際にそのライブを観ると、その演奏はラウドかつパワフル。骨太なダンス・ロック・バンドとしての実体が前面化する。近年のフォールズを思わせるメタリックな展開の「アップ・2・ユー」など、ライブ後半はよりバラエティに富んだサウンドで聴かせる。祝祭感あふれる「ワーク・ディス・ボディ」では、間奏でギターのショーンが、映画『スターウォーズ』の有名なフレーズを引用し客席を盛り上げた。
浮遊感あふれる「アクアマン」では、観客が腕を左右に振ってバンドに応える。そして本編ラストはお待ちかねの「シャット・アップ・アンド・ダンス」でフィニッシュ。ファンの大合唱はもちろん、ビートに合わせて縦に揺れるフロアが、楽曲へのファンの愛を物語っていた。
アンコールでは先日亡くなったデビッド・ボウイのことにMCで触れ、「僕達の一番好きな曲をプレイします」と言って、彼の83年のヒット曲「レッツ・ダンス」をカバー。最後はバンドの最大のアンセムである「アンナ」。そのパフォーマンスは「シャット・アップ・アンド・ダンス」をさらに上回るかというほどのファンの合唱で、まさに大団円という盛り上がりを見せステージを締め括った。
時間にして1時間強程度のスピーディなステージで、バンドのポップ愛とダンス愛を表現しきったウォーク・ザ・ムーン。「シャット・アップ・アンド・ダンス」、そして『トーキング・イズ・ハード』のヒットのさらに先にあるダンス・ロックに大いに期待したくなる、充実のショウだった。
Live photo by Kazumichi Kokei
◎公演概要
2016年1月15日(金)渋谷クアトロ
開演19時
◎リリース情報
『トーキング・イズ・ハード』
発売中
SICP-4506 2,200円(tax out.)
※ボーナス・トラック3曲収録
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