2015/12/30
アデルの『25』が、登場5週目にして週間セールスがミリオンを突破するという快挙をみせた、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
クリスマス・ギフトとして、ホリデー・シーズンは毎年CDのセールスが伸びるのだが、今年の大本命はやはり、アデルの『25』だった。その数字の伸び率はすさまじく、登場5週目にして再び週間セールスが100万枚を突破、およそ120万枚を売り上げ、累計枚数は700万枚を突破した。これは、初登場の初動枚数340万枚に次ぐ記録で、通算5週目にしてミリオン・セールスというのは、当然歴代最高記録。
2月に開催される【第58回グラミー賞】の出演はほぼ確定していて、春からスタートするツアーのプロモーションも含め、今後もセールスが落ちることはないだろう。年内に何万枚を売り上げるか、そして女性ソロ・アーティストとして歴代最高記録を更新するか、注目が集まる。
これまでには、1999年リリースのブリトニー・スピアーズのデビュー盤『ベイビー・ワン・モア・タイム』が1300万枚で歴代3位、1995年リリースのアラニス・モリセットの3rdアルバム『ジャグド・リトル・ピル』が1600万枚で歴代2位、そして歴代1位は、1997年に発売された、シャナイア・トゥエインの2ndアルバム『カム・オン・オーヴァー』で、累計枚数は2000万枚を突破している。
アデルの『25』が、この女性ソロ・アーティストたちの歴代記録にどこまで追いつくことができるか、期待が集まるが、歴代記録を死守する3作とも、本作『25』ほどの週間セールスは記録しておらず、このままセールスを落とすことがなければ、首位のシャナイア・トゥエインに追いつくことも、十分に考えられる。CDが売れないといわれるこの時代に、2000万枚を突破するともなれば、音楽シーンにおいても衝撃のニュースとなるだろう。
アデルとデットヒートを繰り広げる、ジャスティン・ビーバーの『パーパス』も、セールスが衰えることなく、登場6週目で20万枚を突破し、2位に停滞。アデルのケースとは異なり、ジャスティンは今週も3曲がTOP5入りを果たしている、同作からの大ヒットシングルでアルバムを売り込むという戦略。昨年からアルバムの集計に、単曲のデジタル・セールスやストリーミング・ポイントが加わったことによって、本作『パーパス』の大ヒットへとつなげた。まさに、時代を象徴するようなヒットの傾向だ。
3位には、前作『X』からおよそ1年ぶり、通算7作目のスタジオ・アルバムとなる、クリス・ブラウンの『ロイヤルティ』が18万枚を売り上げ、初登場した。300万枚を売り上げた、デビュー作『クリス・ブラウン』(2005年)から10年、これまでリリースしたアルバム7作がすべてTOP10入りを果たすという快挙を成し遂げ、未だその人気は衰えていないということを物語る。また、本作からのシングル・ヒットがないにもかかわらず、初動枚数が20万枚近くをマークするというのも、アルバムで勝負できるアーティストという結果だろう。
5位には、公開12日間の世界興行収入が10億ドルを突破し、史上最速の興行収入を記録した映画『スター・ウォーズ フォースの覚醒』のサウンドトラックが初登場した。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、30日22時以降となります。
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