2015/12/23
アデルの『25』が、先週の週間セールス72万枚を上回る82万枚を獲得し、4週目の首位獲得を果たした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
歴代記録を更新し続ける、アデルの3rdアルバム『25』。登場4週目で週間セールスが80万枚を突破するというのは異例も異例で、当然、過去の大物アーティストが打ち出してきた記録を、大きく上回る歴代最高記録だ。先週よりも売上を伸ばした要因は、12月14日にNBCで放送された『アデル・ライブ・イン・ニューヨーク・シティー』の効果によるもので、次週もその影響と、クリスマス・ウィーク(ギフト用)ということもあり、50万枚突破はかたいとみられる。来年初頭には、【グラミー賞】でのパフォーマンスや、ワールドツアーも開始するため、年内に1000万枚突破は確約されたも同然だろう。本作の大ヒットを受けて、2ndアルバム『21』(2011年)が14位から10位へ再びTOP10入りを果たし、2008年のデビュー作『19』は、48位から38位に1ランクアップしている。
アデルに大差をつけられたが、登場5週目にして、未だ16万枚を売り上げている、ジャスティン・ビーバーの『パーパス』(2位)も絶好調。本作からリリースした3曲のシングルが、すべてTOP5入りを果たしていて、今週2位にランクインしている2ndシングル「ソーリー」は、次週アデルの「ハロー」を破り、アルバムから2曲目の首位獲得となるかもしれない。本作が、初登場から毎週10万枚を突破しているのも、この3曲のダウンロード数や、ストリーミング・ポイントがアルバム・セールスに反映されているからだ。
シングル・チャートでは、マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」が今週18位まで上昇するという快挙を成し遂げたが、アルバム・チャートでも先週に引き続き、ペンタトニックスの『ザッツ・クリスマス・トゥ・ミー』が14万枚を獲得して3位に停滞、マイケル・ブーブレの『クリスマス』が再び8位へ返り咲きを果たすなど、ホリデー・アルバムがヒットしている。
今週、TOP10内に初登場作品はランクインしなかったが、TOP10以下では、11位にジョーダン・スミスの『ザ・ヴォイス:シーズン9コレクション』が初登場した。人気オーディション番組 『ザ・ヴォイス』のシーズン9で優勝した、22歳の男性シンガーで、その番組内で披露された、ビヨンセの「ヘイロー」やクイーンの「愛にすべてを」などが収録されている。
続いて12位には、カントリー・シンガー、カムのデビュー・アルバム『アンテイムド』がデビュー。31歳と遅咲きながら、着実にキャリアを積み重ねてきた実力派で、先行シングル「バーニング・ハウス」がカントリー3位と大ヒットを記録し、本作のセールスに繋げた。
16位には、R.ケリーの2年ぶりとなる新作、『ザ・ビュッフェ』が初登場。デビュー・アルバム『ボーン・イントゥ・ザ・90'S』から23年というキャリアを第一線で築き、コンスタントにアルバムをリリースし続け、本作は13枚目のスタジオアルバムとなる。今年「ポスト・トゥ・ビ-」でブレイクを果たした、日系クォーターのジェネイ・アイコや、人気ラッパーのジューシー・Jをゲストに迎えた意欲作だったが、デビュー作から記録し続けてきた全作TOP10入りの記録は途絶えてしまった。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、23日22時以降となります。
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