2015/12/21
今年もっとも飛躍したアーティストといえば、ザ・ウィークエンドが真っ先に挙げられる。昨年末、アリアナ・グランデとデュエットした「ラブ・ミー・ハーダー」で初のTOP10入りを果たし、年冒頭には、映画『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』のサントラ盤から「アーンド・イット」がTOP3入り、そして5月にリリースされた「キャント・フィール・マイ・フェイス」で初の米ビルボード・シングル・チャートNo.1獲得を記録し、続いて「ザ・ヒルズ」が6週の首位をマークする大ヒットに至った。
9月にリリースされた2ndアルバム『ビューティ・ビハインド・ザ・マッドネス』は、初登場から3週間にわたり全米No.1をマークし、3か月足らずでミリオンセラーを記録している。向かうところ敵ナシ、といった勢いをみせるザ・ウィークエンドが、本作から4thシングル「イン・ザ・ナイト」をリリースした。「キャント・フィール・マイ・フェイス」に続き、プロデューサーにマックス・マーティンを迎えたミッド系のダンスチューンで、近未来的なサウンドが今っぽさを強調する、最新のポップ・ソングだ。
12月8日にリリースされたビデオは、公開から1週間で800万再生回数を突破し、話題沸騰中。ネオンライトが瞬く、ダークサイドな夜の街をイメージした内容に仕上がっていて、歌詞のイメージともピッタリ。実はこの曲、アップテンポながら、犯罪や孤独などを綴った歌で、ビデオの中にも、銃やドラッグ、殺人をイメージさせるようなシーンが続く。まるで映画のワンシーンのようなビデオには、ザ・ウィークエンド自身も出演していて、近いうちにアクターとしての活躍も期待できるかも?巧みな歌術だけでなく、表情も豊かなシンガーだ。
このビデオのリリースを受け、登場5週でTOP20入りを果たした「イン・ザ・ナイト」。アルバムから、4曲連続のTOP10入りも間違いなさそうなヒッが期待できそうで、No.1をマークすれば、3曲連続首位獲得という、R&B男性ソロシンガーとしては、アッシャー(2004年)以来の快挙となる。また、来年2月に開催される【第58回グラミー賞】には、『年間最優秀レコード候補』、『年間最優秀アルバム候補』の主要2部門のほか、全7部門にノミネートしている、ザ・ウィークエンド。新曲「イン・ザ・ナイト」のヒットに続き、グラミー受賞となれば、まだまだ彼の飛躍は止まらない。
Text: 本家 一成
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